【フロリダ州オーランド7日(日本時間8日)発】WWEのロウ大会が配信され、ロウ女子王者で〝女帝〟ことアスカ(39)が、WWE女子タッグ王者シェイナ・ベイズラー(40)とのシングル戦に勝利。年内最後のPPV大会「TLC」(20日)での2冠王達成に大きく弾みをつけた。

 アスカは〝最弱女子〟ラナ(35)とのコンビでWWE女子タッグ王者の巨女ナイア・ジャックス(36)、シェイナ組に2週連続で勝利。「TLC」での挑戦を決めた。女帝はラナを引き連れて入場すると、すっかり自信をつけた最弱女子と妙なガッツポーズを決めて決戦に臨んだ。

 一方の元NXT女子王者はナイアをセコンドに帯同。試合はいきなりハイレベルなサブミッション戦となり、お互いが目まぐるしいスピードでヒールホールドを決め合う。

 しかし岩石落としを受けた女帝が場外にエスケープすると、待ち構えていたように巨女が実況席に叩きつける。ペースを奪ったシェイナは、女帝の左腕をあらゆる角度から徹底的に締め上げた。しかしアスカはジャーマンで逆転。顔面へのダブルニーから鮮やかな飛びつき腕ひしぎ逆十字固めを決める。ここはシェイナがキリフダ・クラッチ(裸絞め)で返した。

 直後に場外でハプニングが起きる。ナイアがアスカに必死のエールを送るラナにいら立って髪の毛をつかむも、最弱女子は逆にスチール製階段に自爆を誘ったのだ。さらにはパワーボムで抱え上げられると、非力なウラカンラナで巨女を実況席に叩きつけた。2か月以上も王者組にいじめられ続けてきたラナは、打たれ強くたくましくなっていた…。

 まさかの展開にシェイナはクラッチをほどきぼう然と場外を眺める。ここでアスカが一気に背後から丸め込む頭脳的連係プレーで3カウントを奪った。3週連続で敗退した王者組は虚脱状態。アスカとラナはステージ上で歓喜の抱擁を交わした。

「この結果を受けて来週大会でのナイア対ラナのシングル戦が緊急決定。「私にはできないわ…」と泣き顔の最弱女子に対し、アスカは「ラナ、できる、できるって。あなたならナイアに勝てるって! 勝ってタッグ王座を獲るで!」と激励した。

 圧倒的な強さを過信するナイアとシェイナに対し、お互いの特徴を生かした〝女帝最弱コンビ〟は、完全に勝ちパターンを確立した。タッグ王座奪取とアスカの2冠王達成は一気に現実味を帯びてきた。

「TLC」は日本時間21日、WWEネットワークで配信される。