【フロリダ州オーランド21日(日本時間22日)発】WWEのロウ大会が配信され、ケガで入院していたレジェンドキラーで〝毒蛇〟ことランディ・オートン(40)が2週間ぶりに電撃復帰。WWE王者ドリュー・マッキンタイア(35)を襲撃して、次回PPV大会「クラッシュ・オブ・チャンピオンズ」(27日)での〝救急車マッチ〟へ勝利宣言を放った。

 本来はオートンがPPV大会で挑戦するはずだったが、先々週大会で王者がクレイモア(ランニング式シングルドロップキック)3連打で毒蛇を病院送りに。復帰のめどが立たないことから先週大会で王者対リーのシングル戦が組まれ、リーが勝った場合はPPV大会での王座戦参戦が認められるはずだった。しかし謎の暗黒破壊集団「レトリビューション」の乱入によって無効試合となり、この日が再戦となった。

 オートンの容体が心配される中、両雄は正面からの肉弾戦を展開。王者が実況席へのバックドロップで叩きつければ、リーは巨体を利した居合い抜きラリアートでダウンを奪う。しかし王者はスピリットボムをウラカンラナで返すとスパインボムで叩きつけて反撃した。

 しかしリーも体勢を崩しながらパワーボム、バックエルボー、ラリアートを決めて一歩も引かない。それでも王者はスピリットボムに耐えるとクレイモア一撃でダウンを奪う。

 その瞬間だ。背後から嵐のようにオートンが乱入。イスで王者をメッタ打ちにすると、何とリーには必殺のパントキックを決めてKOしてしまう。毒蛇の負傷は完治していたのだ。

 一気に2人を片付けたオートンは場内に待機していた救急車の扉を開けるや「マッキンタイアはクレイモアで20年もWWEでトップを張っているこの俺様を、救急車の中に押し込んだ。サイレンを聞きながらハイウエーを走り病院に向かっていた時の屈辱は忘れない。だがレジェンドキラーは死んじゃいないぜ。お前は俺が葬ったレジェンドたちのように耐えがたい苦痛とともにこの車の中に入り、WWE王座を俺に渡すことになる。スポーツエンターテインメント史上、最も危険な試合になるだろう」と不気味に笑うや、救急車の扉を閉めた。

 オートンはメイン終了後にも大混乱に乗じて王者をRKOで大の字にさせた。お互いが救急車送りとなっている究極の遺恨決着戦。救急車どころか最悪の場合も考えられる壮絶戦は必至となってきた。

 またロウタッグ王座挑戦者決定3WAY戦が行われセス・ロリンズ(34)、マーフィー(31)組、アンドラデ(30)、エンジェル・ガルザ(28)組、ドミニク・ミステリオ(23)、ウンベルト・カリーヨ(24)組が激突。ロリンズに見捨てられて孤立したマーフィーをガルザに押さえ込み、次回PPV大会でのストリート・プロフィッツ(モンテス・フォード&アンジェロ・ドーキンス)への挑戦を決めた。

「クラッシュ・オブ・チャンピオンズ」は日本時間28日、WWEネットワークで配信される。