【フロリダ州オーランド3日(日本時間4日)発】WWEのスマックダウン(SD)大会で〝黒いロックスター〟中邑真輔(40)が、メインで元WWE王者の人気者コフィ・キングストン(38)をシングル戦で撃破する殊勲を挙げた。この結果、来週大会でセザーロ(39)と組みニュー・デイ(コフィ、ビッグE)のSDタッグ王座に挑戦することが緊急決定した。

 立ち上がりはコフィがドロップキック連打でダッシュ。中邑を場外へ突き落とすとバリケードに叩きつけて先制する。しかしリングに戻った中邑はコーナーでヒザを細かく浴びせ続ける。キンシャサ・ニー・ストライク(ボマイェ)は回避されるも、すかずランドスライド。しかしコフィも旋回式顔面砕きから、大きくジャンプして顔面へダブルニーを決める。開始から王座戦のような緊迫感が漂った。

 ここで異変が起きる。場外で中邑の相棒・セザーロがビッグEをけん制して場外乱闘になると、レフェリーが両軍のセコンドに退場を命じてしまったのだ。とはいえ、お互いがリング上のみに集中できる状況が整った。

 中盤、中邑はグラウンド戦で優位に立つと、顔面へダブルニーを落とし、場外へ走り込んでのスライディングジャーマン。エプロンでヒザ蹴りも見舞う。しかし元WWE王者も意地を見せる。ドロップキックからコーナーに叩きつけてのペレキック。さらには最上段から高々と飛んでフロッグスプラッシュを狙った。

 だがこの一撃は中邑が読んでいた。両ヒザで迎撃するとすかさずそのまま丸め込む。しかしコフィは逆に勢いを利用して丸め返す。立ち上がったコフィは必殺のトラブル・イン・パラダイス(頭部への回転ハイキック)を狙うも、中邑は寸前で見切り逆にスピンキックでダウンを奪う。そして最後は必殺のキンシャサ弾一撃。中邑が元WWE王者から完璧な3カウントを奪取した

 試合後にはセザーロがテーブルを用意してハードコア葬を狙うも、これは猛ダッシュで戻ってきたビッグEに阻止されてしまう。それでも値千金の勝利により、来週大会でのSDタッグ王座挑戦が正式決定。中邑にとっては昨年11月以来の同王座挑戦となる。

 日本人選手の王座獲得ラッシュに沸く現在のWWEで、中邑はトップランナーとして初のタッグ王座を手中にできるか。期待は一気に高まってきた。