【レッスルマニア】エッジ9年越し遺恨戦で毒蛇オートンにトドメ

2020年04月06日 16時23分

鬼の形相でオートンを絞め落としたエッジ(左)。究極の死闘だった(C)2020 WWE, Inc. All Rights Reserved.

【フロリダ州オーランド4日(日本時間5日)発】史上初の無観客試合となった世界最大のプロレス団体WWEの祭典「レッスルマニア36」2日目が開催され、注目のR指定の男・エッジ(46)と“毒蛇”ランディ・オートン(40)の遺恨決着戦となった「ラストマンスタンディングマッチ」は36分を超える死闘の末、エッジが生き残った。

 エッジは1月26日「ロイヤルランブル」で首の負傷から約9年ぶりに奇跡の復活を果たすも、かつてレイテッドRKOを結成していたオートンが裏切りのRKO。エッジは再度病院送りにされた。オートンは「これ以上リングに上がり続ければ廃人になる。誰かが止めるべきだ」との理由で、エッジの愛妻ベス・フェニックス(39)までRKOで葬っていた。

 ラストマン戦は10カウントのみで決着をつける過酷マッチ。会場のパフォーマンスセンター全体が戦場だ。先にリングインしたエッジは目をカッと見開いて毒蛇の入場を待つが、何とオートンはカメラクルーを装ってリングサイドに立っていた。背中からいきなりRKOの奇襲を仕掛け、ゴングが鳴ると再びRKO。さらにはテレビカメラで顔面を痛打。ステージ裏からトレーニング室までエッジを引きずり回し、上腕筋を鍛えるゴムでしばり、パンチの雨あられを浴びせた。
 
 しかしベンチプレス用のプレートを持った毒蛇にエッジが意地のドロップキック。愛憎渦巻く胸中を吐き出すように鉄槌を打ち下ろし続けた。やがて舞台はステージ裏へ。薄暗い照明の中でエッジは、オートンの体をシャッターにしたたか打ちつける。さらには会議室の机の上で殴り合うと、エッジはいつもはトリプルH(50)が座っているであろう会議室上座のイスに毒蛇を叩きつけた。さらには天井の突起をつかんでジャンピングエルボーを落とす。恐ろしいまでの執念だ。

 戦場が機材室に移るとエッジはラダーでオートンを乱打。しかし毒蛇はスチール製階段にエッジの首をしたたか打ちつける。この一撃は強烈で、エッジはカウント9でようやく立ち上がるほどのダメージを負った。オートンの追撃は続き、エッジは苦痛の声を上げてコンクリートの床をはい回るのみだった。
 
 しかしオートンがキックに出たところにエッジのヒザがカウンターでボディーに突き刺さる。機材箱の上で激しくせき込むオートン。するとエッジはラダーを上り、約3メートルの高さの中継台の上からダイビングエルボーを決める。オートンも脇腹を押さえながらアッパーカット式のエルボーを突き上げる。この時点で25分。意地と闘争本能だけがお互いを支えていた。

 ここでオートンが信じられない攻撃に。ピックアップトラックに乗ると、運転席の屋根から荷台へ落差の大きいDDTを放ったのだ。勝利を確信したオートンはピックアップトラックの上で笑みを浮かべる。しかしその間、エッジは隣の大型トラックの上に上っていた。幅約2・5メートル長さ約10メートルの戦場でエッジがスピアーを決める。しかし追撃弾はオートンがRKOで返す。この決闘はいつどんな形で終わるのか――。

 オートンはイスを持ち出しエッジの背中を痛打。「エッジ、もう終わりだ」と耳元でささやくとエッジの首の下にイスを敷き、トドメの一撃を決めようとイスを振り上げた。その直後だ。ゾンビのように立ち上がったエッジがイスを持ったままのオートンをスタンディング式の肩固めで締め上げる。そのまま崩れ落ちるオートン。エッジは号泣しながら呼吸を整えると、意を決したように半失神の毒蛇の頭にイスを振り落とした。
 
 そして10カウント。勝利が決まった瞬間、地獄から再び生還したR指定の男は天を仰いだ。実に36分32秒。エッジはそのままひざまずくと、倒れ込んだ元相棒の頬に長いキスをして耳元で何かをささやいた。9年の歳月を経てようやく完全決着をみたレイテッドRKOの愛憎渦巻く遺恨決着戦は、前日(4日=日本時間5日)のジ・アンダーテイカー対AJスタイルズ(42)のボーンヤードマッチ(墓場埋葬マッチ)にも匹敵する壮絶戦だった。
 
 また“ザ・フィーンド(悪魔)”ブレイ・ワイアット(32)対ジョン・シナ(42)の「ファイアフライ・ファンハウス・マッチ」は、ワイアットがマンディブルクローで勝利した。