【フロリダ州オーランド30日(日本時間31日)発】WWEのロウ大会が開催され、新型コロナウイルス拡大防止のため、史上初めて無観衆試合で行われる祭典「レッスルマニア36」(4月5日、6日)へ向け、大物が続々と最後のメッセージを放った。 
 
 冒頭には“怪人”アンダーテイカーが登場。祭典ではボーンヤードマッチ(墓場埋葬マッチ)で怨敵AJスタイルズ(43)と激突する。先週大会では、元WWE女子王者の愛妻ミシェル・マクール(40)と自宅プールでくつろぐ画像を公開されて嘲笑されたとあって、怪人の表情には怒りが充満していた。

「なあ、アレン・ジョーンズ(AJの本名)。お前は本当におしゃべりな男だ。10年前にお前はどこにいたんだ? 当時のお前はハッタリしか打てない小さなお山の大将だったろ? スティーブ・オースチンやショーン・マイケルズ、ブッカーTらのスーパースターが消えるのをこっそりと待ち続け、スキをつくようにWWEにまぎれこんだだろ?」とAJをあざ笑った。

 さらには「お前は何度も俺の愛する妻の名前を出した。その前には俺を本名でも呼んだよな? AJ、お前は越えてはいけない一線を越えてしまった。その罪は墓場で償ってもらう。仲間のギャローズとアンダーソンも連れて来い。全員墓場に沈めてやる」と静かに通達すると「安らかに眠れ…」と言い残し、闇の中へ消えた。

 約9年ぶりに奇跡の復活を果たし、遺恨渦巻く“毒蛇”ランディ・オートン(39)とラストマンスタンディングマッチ(凶器の使用は自由。決着は10カウントのみ)に臨むエッジ(46)はスクリーンから毒蛇にメッセージを送った。

「お前は俺を体がボロボロになってもマットから離れられないジャンキーと呼んだよな。ああ、その通りさ。俺は会場でのユニバースとの一体感が忘れられない永遠のジャンキーだ。クールを装うお前は、俺の情熱に嫉妬してるんだろ?」

 最後にカッと目を見開いたR指定の男は「お前に欠けているものは情熱だ。この9年間、お前は何の変化もなかった。そんなお前が俺に勝てるわけがない!」と、かつての相棒に最後通告を放ち、レイテッドRKOの最終章を勝利で飾ることを宣言した。
 
 ラストにはWWE王者の“ビースト”ことブロック・レスナー(42)が、代理人のポール・ヘイマン(54)と登場。ヘイマンはいつもより興奮気味に長い演説を続けると、挑戦者の大器ドリュー・マッキンタイア(34)を「君は顔ではない。クレイモア(ランニング式シングルドロップキック)が何発入ろうが王者は倒れないだろう。これまでの多くの強豪同様、リング上にひれ伏すのだ」と酷評。ビーストは終始無表情のままで、祭典前最後のロウ大会は不穏なムードのまま幕を閉じた。

「レッスルマニア36」は日本時間4月5日と同6日に2日連続で、いずれも午前8時からWWEネットワークで生配信される。