【カリフォルニア州サンフランシスコ23日((日本時間24日)発】WWEのロウ大会が開催され、インターコンチネンタル(IC)王者で“黒いロックスター”こと中邑真輔(39)が、WWEユニバーサル王者次期挑戦者決定戦で惜敗。史上初となるIC王座との2冠王達成の大チャンスを逃した。

 中邑は来週大会でのユニバーサル王座(王者はセス・ロリンズ)挑戦権をかけてUS王者AJスタイルズ(42)、ロウタッグ王者ロバート・ルード(42)、前US王者リコシェ(30)、元WWE王者レイ・ミステリオとフェイタル5WAY戦で激突。全員が戴冠経験者という豪華なメンバーの最後に、マネジャー役で“米国の外道”ことサミ・ゼイン(35)を帯同してリングイン。超満員の場内を熱狂させた。

 立ち上がりはリコシェが躍動。スピード満点の空中攻撃でヘビー級戦士を圧倒する。刺激を受けたミステリオも、場外へのダイブで一気に試合を支配した。ここで中邑が顔面砕きからヒザ蹴りでリコシェの動きを止める。コーナーにセットしてのランニングニーを決めるも、ミステリオの空中弾で追撃を止められた。

 しかし9分過ぎにリコシェがルードの攻撃を受けている背後に飛び込み、必殺のキンシャサ・ニー・ストライク(ボマイェ)一撃。3カウントを奪って、厄介なハイフライヤーの排除に成功した。

 その後も中邑はコーナーのミステリオを雪崩式ブレーンバスターに捕らえようとするが、AJとルードが割り込んできて、最終的にはルードが3人を投げ捨てた。ルードは一気に中邑に狙いを絞るも、コーナーからのジャンピングニーで場外に叩き落とされた。

 そしてWWE王座を争ったAJとの攻防だ。スタイルズクラッシュを回避してランドスライドを狙うも不発。AJがフェノメナール・フォアアームを狙うと、中邑は飛び込んできたルードを羽交い締めにして防壁とする。だがルードが寸前で体を入れ替えると、フェノメナール弾が中邑の顔面に直撃。17分43秒、無念の3カウントを奪われてしまった。

 試合はその後、ルードがグロリアスDDTでAJを沈め、最後は20分46秒、最小兵のミステリオが619からのフロッグスプラッシュでルードを沈め、来週大会でのユニバーサル王座挑戦権を獲得した。

 2冠王のチャンスこそ逸したものの、IC王者としての存在感は見せつけた。次回PPV大会での相手は未定だが、この日の扱いを見ると前回PPV大会のザ・ミズ(38)クラスの大物が用意されそうだ。

「ヘル・イン・ア・セル」は日本時間10月7日、WWEネットワークでライブ配信(日本語版実況あり)される。