【サウスダコタ州スーフォールズ20日(日本時間21日)発】WWEのスマックダウン(SD)大会が開催され、WWEインターコンチネンタル(IC)王者の中邑真輔(39)が、“小悪党”サミ・ゼイン(35)とまさかの合体を果たした。

 この日の第3試合後にはザ・ミズ(38)がホスト役を務める「ミズTV」が行われ、ゼインがゲスト出演した。何やら自信満々の表情を浮かべたゼインは、ミズの紹介もそこそこに「SDには俺の助けを必要としている男がいる。紹介しよう」とスピーチするや、中邑が入場してきたから場内は騒然となった。

「彼は日本を代表するアーチストだが、自分の意思を(英語で)完全に伝えきれないことにフラストレーションを感じている。これ以上は耐えられないそうだ。俺は彼のことを十分理解している」と、本当かどうかはさておいて、ゼインは中邑の理解者であることを強調した。

 さすがのミズも驚きを隠せず「ちょっと待ってくれ。ナカムラ、君はこの男に自分の意思を代弁させるつもりなのかい?」と中邑に問いただす。しかし中邑は無言で「彼に聞け」と言わんばかりにあごをゼインの方向に向ける。

 ミズがゼインに詰め寄った瞬間だ。何と中邑はミズの後頭部へハイキック一撃。不意をつかれたミズがうずくまると必殺のキンシャサ・ニー・ストライク(ボマイェ)を決めてしまった。その後もグロッギー状態のミズにヒザを連打して完全KOした。

 してやったりの表情でゼインは中邑と引き上げる。WWEきっての嫌われ者で小悪党のゼインが、中邑のマネジャー役となったわけだが、12日の某団体日本武道館大会でも同様の衝撃が走ったような記憶もある…。

 この日の冷酷な攻撃を見る限り、中邑は再度“黒いロックスター”に戻った感は強い。ゼインとの接近は、WWEでもIC王座を自分の色に染め上げるための「作戦」なのか。再び黒い輝きを放ち始めた中邑の動きから目が離せなくなった。