【WWE】紫雷イオまたも初戴冠ならず ベイズラーのキリフダクラッチに屈す

2019年06月02日 13時11分

シェイナ・ベイズラーに敗れた紫雷イオ(上)は、試合後にイスを手にムーンサルトを叩き込んだ (C)2019 WWE, Inc. All RightsReserved.

【コネチカット州ブリッジポート1日(日本時間2日)発】WWE「NXTテイクオーバーXXV」で“天空の逸女”紫雷イオ(29)が、NXT女子王者シェイナ・ベイズラー(38)に惜敗。昨年6月にスターダムから移籍してちょうど1年、待望のWWE初戴冠はまたしてもならなかった。

 大舞台のセミで、イオは難攻不落の王者と評価が高いベイズラーを開始から攻め込んだ。低空ドロップキックから場外へのスライディングキック、さらにはジャーマン、619、スワンダイブ式ミサイル弾、クロスフェースロックと一気に勝負に出た。

 しかし総合格闘技出身の王者は、左手首と左腕への集中砲火でペースを譲らない。じわじわと各関節を絞り上げては、おはこのキリフダクラッチ(リアネイキッドチチョーク)への布石を打つ。立体的で華麗な攻撃の挑戦者、砂の中に引きずり込むように執拗なグラウンド技を続ける王者。中盤までは、太陽と月のような真逆の攻防が続いた。

 8分過ぎ、イオが出た。必殺のムーンサルトをかわされるや、コーナー上での攻防から三角跳び式ドロップキックで王者を場外へ突き落とす。そして最上段から場外への月面水爆。これは鮮やかに決まった。リングに戻った逸女は、串刺しニーから、勝負をかけたムーンサルトに出た。

 しかし予想通り、ここでMMA軍団フォー・フォース・ウィメン(マリナ・シェファー&ジェサミン・デューク)が、コーナー上のイオめがけて猛ダッシュで乱入。またもや1対3のハンディ戦になるかと思いきや、前大会でイオに護衛役を申し出たキャンディス・レラエ(33)が、竹刀を手に救出に駆けつけてMMA軍団を蹴散らした。

 ようやくイオはムーンサルトを発射するも、数十秒の乱闘劇の間に王者は完全に蘇生。余裕でエスケープすると、イオのラ・マヒストラルを逆にキリフダクラッチで返す。何とか脱出してバックエルボー、アッパーカットで反撃したが、2度目のキリフダクラッチが厳しい角度で決まった。しかも王者は念を入れて右足までロックして絞め上げる。1分近くも耐えたが、12分13秒、失神直前で無念にもマットを叩いた。

 4月の4WAY戦に続く王座戦も惜敗。悔しさからか、試合後にイオは鬼の形相で竹刀を手に王者をめった打ち。さらにはキャンディスにイス投入を命じるや、イスを抱えてのムーンサルトで失神させてしまった。大の字のシェイナを見下ろし不敵な笑みを浮かべるイオ。王者が黙って引き下がるわけもなく、早期再戦は必至だ。ハードコアファイターへの転向も示唆したイオの次回挑戦が注目となってきた。

 イオは試合後、自身のツイッターで「タイトルを獲得することができなくてごめんなさい。でも決して止まらないと約束する。次にシェイナと対戦する時は徹底的に叩き潰す」と改めて王座奪還を誓った。

 メインのNXT王座戦は32分を超える激闘の末、元バレットクラブのアダム・コール(29)がドラゴンゲートでも活躍した王者ジョニー・ガルガノ(31)を撃破。「現在のNXT最高のカード」と呼ばれる一戦を制して新王者となった。