WWEのスーパースター・中邑真輔(39)が26日、都内で日本メディアの合同インタビューに応じ、日本公演「WWE Live Tokyo」(6月28、29日、東京・両国国技館)へ闘志を燃やした。日本での試合は2017年9月の大阪大会以来、約1年9か月ぶり。日本国内で大きな反響を呼ぶCM出演から刺激を受けつつ、ユニバーサル王座初戴冠を目指す。

 昨年6月の日本公演では、直前に米国で警察犬にかまれるアクシデントで左脚を負傷。試合に出場できなかった。「今回は直前で猫にでもかまれるか…」と冗談めかしながらも「まあ犬の件も一件落着したんですよ。ここ最近ですけど。試合当日までコンディションがキープできればいいなと思ってます」と語り、1年前の無念をリングの上で晴らすつもりだ。

 今年の日本公演では6月28日の初日にセス・ロリンズ(32)が持つユニバーサル王座に挑戦し、2日目はロバート・ルード(42)と一騎打ちする。「両国ってホームみたいなものですから。楽しみでしょうがない。控室の柱に向かってテッポウ打ってから試合します。今、ずっとタッグでやっているので、シングルでっていう機会はなかなかないんですけど。自分の価値というものを証明できればいいかな」

 特に昨年11月の「サバイバー・シリーズ」で初対決し、惜敗したロリンズを「思っていた以上に丁寧な試合をしてくる選手だなとは思いましたね。攻撃も的確ですけど、緻密に計算された試合内容というか、戦略を取ってくる選手」と分析。「世界のレスリング界の中でベストと言えるような選手ですから、楽しみですね」と再戦を心待ちにした。

 これまでUS王座の戴冠実績はあるが、2017年9月の大阪大会ではWWE王座に挑戦するも、日本のファンにベルトを巻く姿を見せられなかった。一層、母国での王座奪取に期待がかかりそうだ。

 また、日本でオンエア中の日清食品「どん兵衛」のCMでは歌手で俳優の星野源(38)、女優の吉岡里帆(26)と共演し話題を呼んでいる。中邑は「ジャンルは違えど第一線で活躍されている方から、その場にいるだけでも感じるものはありました。礼儀正しい中にも、アスリート的な言い方で申し訳ないんですけど、ハングリー精神的な目の輝きはものすごく感じましたね。隙がないというか」と振り返った。

 趣味のサーフィンが全くできないほど多忙な生活を送っているというが、それも日本が世界に誇るスーパースターの宿命。風格漂う“黒いロックスター”が、日本でその本領を発揮する。