【ケンタッキー州ルイズビル7日(日本時間8日)発】WWEのスマックダウン(SD)大会で、空位のSDタッグ王座決定戦が行われ、悪のコンビ・ダニエル・ブライアン(37)、ローワン(37)組が新王者となった。

 前夜のロウ大会でビンス・マクマホン会長(73)が発動した「ワイルドカードルール(WR)」に続き、またしても権力者一家が暴挙に出た。第1試合後にシェーン・マクマホンコミッショナー(49)が登場。何とハーディー・ボーイズ(マット&ジェフ)が返上したSDタッグ王座を、ブライアンとローワンに無条件で譲渡しようとしたのだ。これはいくら何でもあんまりだ…。

 ここで「WR」を利用して元王者のウーソズ(ジミー&ジェイ)がリングイン。ロウに移籍したが王座はもともと自分たちのものだと主張。急きょ王座決定戦が行われた。

 ブライアンはビンス会長の裁定により、前夜にWWE王者コフィ・キングストン(37)に挑んだばかり。権力者サイドの悪の重鎮とはいえ、えこひいきは度が過ぎている。それでも鉄の連係を誇るウーソズが開始から猛攻。203センチのローワンにダブルのスーパーキックを決めて勝利をたぐり寄せたが、場外への同時トペをローワンに捕獲されると失速。最後はジェイがローワンのチョークスラムに沈んだ。

 結局、思惑通りに事が進んだシェーンは満面の笑みで新王者組にベルトを渡す。すると直後には次回PPV大会「マネー・イン・ザ・バンク(MITB)」(19日、コネティカット州ハートフォード)の鉄檻マッチで遺恨決着戦を行うザ・ミズ(38)に連夜の襲撃を受けた。シェーンはイスで乱打されるが、Bチーム(ボー・ダラス&カーティス・アクセル)の援護でミズを撃退した。

 権力者一家による連日の強権発動で、ロウとSDのリングは混乱を増すばかり。「MITB」本番まで油断はできない状況となった。

「マネー・イン・ザ・バンク」は日本時間20日、WWEネットワークで生配信(日本語実況版付き)される。