【WWE】苦労人コフィ 調印式でWWE王者ブライアンの独演にブチ切れ

2019年04月03日 13時40分

WWE王座挑戦が決まったコフィ(C)2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.

【メリーランド州ボルティモア2日(日本時間3日)発】WWEのスマックダウン(SD)大会が開催され、悪のWWE王者“ニュー”ダニエル・ブライアン(37)と挑戦者コフィ・キングストン(37)がようやく調印証にサインした。

 コフィは2月のPPV大会「エリミネーション・チェンバー」で王者からフォールを奪って以来、破竹の快進撃を続け、ここ数年のWWEでは例がなかったほどの猛スピードで圧倒的な人気と支持を得た。ビンス・マクマホン会長(73)の度重なる嫌がらせ行為にも耐え続け、実力で挑戦権を手中にした。

 気難しい哲学者のように深々とイスに座る王者の目には、すでに狂気の色が宿っている。テーブルをはさんで両雄が対峙すると、場内には「コフィが勝つ!」の大コールが渦巻いた。支持率は100対0(本紙推定)。大統領公開討論会でも、ここまで“民衆”の総意が統一された記憶はない。もはやコフィはWWEという枠を超えた国民的スターになった感も強いが、さすがにそれは言いすぎか…。

 そして王者の長~い演説が始まった。ざっくりまとめると単なる自己弁護、挑戦者糾弾、ユニバース(ファン)への侮辱以外の何ものでもない。大観衆の罵声を背にしたブライアンは「お前の人気なんてあっという間に去ってしまう。こいつらのように何の教育も施されていない、寄生虫(パラサイト)の支持を得ているだけのつまらない人間だ」と独善的な言葉を続けた。

 自分を支えてくれるのは市井の人々である――その思いを貫き、現在の地位まで上り詰めた努力と信念の人・コフィは約10分間も黙って独演を聞いていたが、この言葉で完全にブチ切れた。王者の目をのぞき込むと「俺には分かっている。お前は俺に恐怖心を感じている。だからそんなに性急に語り続けるんだろ?」。その瞬間、王者はカッと目を見開くや、明らかに恐怖の色が瞳の奥に浮かんだ。まるで底の浅さが露呈したニセ宗教者がろうばいするかのような表情だった。

「俺は11年間、チャンスを待った。祭典でお前を倒して必ずWWE王者になる!」。そう絶叫すると、コフィは紙が破けそうなほどの力を込めてサイン。調印証を立会人に投げつけた。4月2日午後10時1分(日本時間3日午前11時1分)、ついに王座戦が正式決定した歴史的な瞬間だった。

 ニュー・デイの相棒ビッグE(33)は調印式の間、ノンストップで小躍りを続けて表情を秒単位で変え、エグゼビア・ウッズ(32)はトロンボーンを手に王者を威かくした。鉄壁のチームワークはより強固なものになった。時は来た。苦労人・コフィが、満を持して人生最大の舞台で一世一代の勝負を仕掛ける。

「レッスルマニア35」は日本時間8日、WWEネットワークでライブ配信(日本語版実況付き)される。