【WWE】ロンダが王座返上を否定 ロウ女子王座戦は再び紛糾

2019年03月05日 16時33分

ベルトを掲げるロンダ (C)2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.

【ペンシルベニア州フィラデルフィア4日(日本時間5日)発】WWEのロウ大会が行われ、同女子王者ロンダ・ラウジー(32)が王座返上を否定。6日後に迫ったPPV大会「ファストレーン」(10日、オハイオ州クリーブランド)で、改めて挑戦者決定戦が開催されることになり、王座戦線が再度紛糾した。

 大会中、バックステージのインタビューでステファニー・マクマホン・コミッショナー(42)が重大発表を行った。「ロンダは先週王座を返上しました。絶対に許される行為ではありませんが、王座返上に免じて彼女の希望通り、ベッキーの出場停止処分を解きます。新王者決定戦はベッキー・リンチとシャーロット・フレアーが争います」と、PPV大会での対戦を発表したのだ。

 勝手に王座戦のカードを変更し続ける父親の最高権力者ビンス・マクマホン会長(73)の暴走に歯止めをかける狙いもあったのだろう。ステファニーは満面の笑みで第6試合後に登場すると、女王様と松葉づえ姿のカリスマを前に「彼女が返上した王座の決定戦を争ってもらいます。ベッキー、二度と(暴力行為や乱入などの)反抗的な態度を取らないと約束できるのなら、サインしてちょうだい」と話した。

 シャーロットが先にサインすると、挑戦権を横取りされて「このドロボーネコ!」と女王様を糾弾し続けてきたカリスマは安堵の表情すら浮かべつつサイン。長々と続いたフラストレーションから解放されるとあって、意外にも素直な態度だった。ところが直後に驚天動地の展開に。タイタントロン(大型ビジョン)に駐車場から鬼の形相で突進してくるロンダの姿が映し出されたのだ。リング上の3人はさすがに驚きを隠せなかった。

 マッハのスピードでリングインしたロンダは「私はベルトを置いて帰っただけ。ベッキーの処分を解いてとは言ったけど、返上するとは言ってないわ。私はチャンピオンのまま。そのベルト返してもらうわ」とドスの効いた声でコミッショナーに迫った。しかし毅然とした態度のステファニーは、祭典「レッスルマニア35」(4月7日、ニュージャージー州イーストラザフォード)のロゴを見上げると、こう続けた。

「残念でした。もう試合は決まってしまったの。でもいい提案があるわ。この試合は、祭典でのあなたへの挑戦者決定戦にしましょう。もしベッキーが負ければ、祭典のカードは従来のまま(ロンダ対シャーロット)。万が一、ベッキーが勝てば、祭典の王座戦はベッキーを加えた3WAY戦よ!」

 ステファニーは「大岡裁き」を強調するような得意げな表情を見せたものの、長~い混乱劇をたどれば最初のカードはロンダ対ベッキー。ロンダにとっては面白くない裁定だろう。WWEの「所有物」になることをデビュー当時から拒絶しているロンダは「あんたたちのエンターテインメントの歯車になるつもりはない。気に入らないことがあれば自分の態度はハッキリさせる!」と豪語するや、女王様を投げ捨てて、ベッキーの腕に必殺のアームバーを仕掛けにいった。

 しかし気になる点もあった。左ヒザ負傷のため松葉づえをついていたベッキーだが、アームバー対策が完璧だったのだ。1度目は右腕のクラッチを離さず、ロンダの足をどけると上体を巧みに入れ替えエスケープ。2度目は腕が伸びきる前に、レスリングの基本的なブリッジで相手の力を逃す高度なディフェンスを見せた。3度目のアームバーがようやく決まると、ロンダはベルトを誇示。ベッキーは顔を踏みつけられる侮辱を受けながら、歯向かうことなくリングを下りた。この態度も不気味だった。

 ロンダもケガをしているベッキーに遠慮していたのだろうが、出場停止処分中は乱入行為だけでなく、ロンダ戦を想定して対策を練っていたことは想像に難くない。もともとディスアーマー(腕固め)をフィニッシュとするカリスマだけに、関節技に磨きをかけていたのだろうか…。いずれにせよ、ようやく着地したロウ女子王座戦。まずはシャーロット対ベッキーのライバル対決から、新たな戦いが火を噴きそうだ。

「ファストレーン」は日本時間11日、WWEネットワークで生配信(日本語実況付き)される。