【カンザス州ウィチタ22日(日本時間23日)発】WWEのスマックダウン(SD)大会が開催され、今週もSD女子王者アスカ(37=華名)をめぐる争いが激化した。

 冒頭では挑戦者の“ザ・マン”ことベッキー・リンチ(31)が登場。王者を称賛しつつ、5日後に迫ったPPV大会「ロイヤルランブル(RR)(27日、アリゾナ州フェニックス)での王座奪還と祭典「レッスルマニア35(WM)」(4月7日、ニュージャージー州イーストラザフォード)出陣を改めて宣言した。

 すると、やっぱり怒りの炎に燃えたアスカがリングイン。ベルトを掲げると「これはわてのもんじゃコラ!」と日本語で挑発する。ベッキーは全く理解できずに苦笑したが、なぜかTシャツの背中には「ザ・マン」の日本語が…。水と油の割には妙にかみ合っている両雄は顔をくっつけて挑発し合った。

 そこへ女王様シャーロット・フレアー(32)が花道に登場。ゴージャスな黒のメークを施したシャーロットは30人参加の女子RR戦に出場が決まっており、早くも優勝者に与えられる挑戦権について演説を始めた。

「私はほとんどの女子選手に勝ちました。アスカ、去年の『WM』で私があなたの連勝記録をストップさせたのは覚えているわね。そしてベッキー、この数か月ですっかり英雄気取りになってるけど、私は女子部門を4年間もリードしてきた。祭典に出るのはこの私よ。Wooo!」と連敗を喫している最大のライバルに宣戦布告を放った。

 すっかり脇役に追いやられた格好のアスカがここでブチ切れた。背後からトップスピードでスピアーを決めると、そのまま馬乗りになって「何じゃコラッ!」とパンチを叩き込んだ。したたかな女王様はケンカに火をつけたのみで放火魔のようにサッサと逃亡。両者にダメージを与えることだけが狙いだったようだ。

 アスカとベッキーはリング下での殴り合いを続け、挑戦者は実況席上からのダイビングエルボーで王者をダウンさせてしまう。一度はスタッフ5人が制止して2人を引き離したが、バックステージに戻ると、再び大乱闘に。アスカは「ええかげんにせえよ、コラッ!」と、ウィチタ市内に降り続ける大雪が一気に溶けてしまいそうな熱い怒号を上げた。完全にお互いが感情的になってしまったため「RR」の王座戦は、細かい駆け引きを無視したケンカマッチとなりそうだ。

「ロイヤルランブル」は日本時間28日、WWEネットワークでライブ配信(日本語実況つき)される。