【フロリダ州ジャクソンビル8日(日本時間9日)発】WWEのスマックダウン(SD)大会が行われ、前US王者の“黒いロックスター”こと中邑真輔(38)が、またもや王者のルセフ(33)を襲撃。早期再戦は避けられなくなった。

 昨年12月25日大会で王座を奪われた中邑は2019年最初の1日大会で王者を襲撃。愛妻のラナ(33)が中邑の背中に飛びついて夫を援護した際、ルセフがマチカキックを一撃。ラナは倒れた中邑の下敷きになる格好で後頭部を強打した。

 この日、第2試合後に単独で登場したブルガリアの怪人は「たった1人の男の勝手な行為で、愛するラナは肉体的精神的に甚大なダメージを負ってしまった。彼女は家で休養している。ナカムラ、私はお前を絶対に許さないのだ」と黒いロックスターに報復を宣言した。

 するとタイタントロン(大型ビジョン)には放送ブースでモニターを前にする中邑の姿が…。悪魔のような笑みを浮かべるや「人々は(ラナの負傷は)俺の責任だと言う。なんてこった。亭主のお前が愛するラナを壊したんだよ。さあ、検証しようぜ」と先週大会のVTRを何度もスローで流した。

 確かに中邑はラナに一度も手を加えておらず、介入したラナの自業自得であることを強調。再度「お前がラナを壊したんだよ」とリング上の王者にメッセージを送った。

 惨劇を再度見せられたルセフは絶句。「…もう許せないのだ。今からお前のところへ行って決着をつけてやるのだ!」とバックステージへ猛ダッシュした。

 しかし、これはやはり中邑のワナだった。「中継車はどこだ!」と荒れ狂うブルガリアの怪人の背中へ、待ち受けていたかのように機材コンテナを激突させる。さらには顔面へ強烈なハイキック。「やんのかよ、やんねえのかよ」と罵声を浴びせ、馬乗りで殴りかかる。5人のレフェリーやスタッフが必死に制止したが、ひと呼吸置いてから中邑は必殺のキンシャサ・ニー・ストライク(ボマイェ)一撃。ルセフを完全KOして意気揚々と姿を消した。

 王座奪取から2週連続で襲撃され、愛妻まで負傷したルセフもたまったものではない。近日中にリマッチを受諾することは確実な状況で、次回PPV大会「ロイヤルランブル」(27日、アリゾナ州フェニックス)も決戦の場として急浮上してきた。

「ロイヤルランブル」は日本時間28日、WWEネットワークでライブ配信(日本語版実況付き)される。