【サウジアラビア2日(日本時間3日)発】WWEのPPV大会「クラウン・ジュエル」が開催され、メインで行われた破壊兄弟(ジ・アンダーテイカー、ケイン)とDX(トリプルH、ショーン・マイケルズ=HBK)の最終決着戦はDXが劇的勝利。兄弟は中東の闇の中へと消えた。

 序盤から約8年ぶりの現役復帰となったHBKが躍動。ケインにダイビングエルボー、テイカーにスイート・チン・ミュージック(アゴへのトラースキック)を決めて大歓声を浴びる。

 しかし破壊兄弟はピンチを何度もクリア。ムクリと蘇生する独特の動きを見せ、無敵のDXから生気を奪っていく。10分過ぎには本部席上へのチョークスラムで2人を同時に大の字にさせ、試合を五分に戻した。

 一進一退の攻防が続いた15分後、HBKが決死の場外ムーンサルトを兄弟に発射。テイカーはトリプルHの必殺技・ぺディグリーをまともに食らいながらも、地獄の三角絞め=ヘルズゲートで反撃する。精根尽きた4人は大の字となった。

 ここで兄弟がムクリと同時蘇生するも、DXの勝負強さは健在だった。HBKがケインのアゴを蹴り上げると、すかさずトリプルHがぺディグリー一撃。大逆転でメインのリングをキッチリと締めくくった。今後、HBKの動向は未定ながら、この日の強さを見る限り、軍団継続を望む声が続出しそうだ。

 また大会冒頭では“超人”ハルク・ホーガン(65)が登場。テーマ曲「リアル・アメリカン」を背にリングインするや、決めゼリフ「ひと言、言わせてくれ、ブラザー!」と絶叫して、会場のボルテージをいきなりMAXに上げた。直後には屋外会場に無数の花火が打ち上がり、リングサイドの王族たちも大喜び。超人が最高のオープニングを演出した。

 スマックダウン(SD)タッグ選手権は“大巨人”ビッグ・ショー(46)と結託している王者のザ・バー(セザーロ、シェイマス)が、ニュー・デイ(ビッグE、コフィ・キングストン、エグゼビア・ウッズ)を撃破。王座防衛に成功した。