【カナダ・トロント27日(日本時間28日)発】WWEのロウ大会で、次回PPV大会「ヘル・イン・ア・セル」(9月16日、テキサス州サンアントニオ)に向けて流れが急速となった。WWEユニバーサル王者ローマン・レインズ(33)に(34)が挑戦を表明。再結成したザ・シールドに一矢報いれば、“最強女王”こと新ロウ女子王者ロンダ・ラウジー(31)も初経験の「天井付き鉄檻マッチ」での防衛戦が確実となった。

 劇的再結成を果たしたばかりの最強トリオ「ザ・シールド」(レインズ、セス・ロリンズ、ディーン・アンブロス)が巨獣に手痛い仕返しを食らった。

 先週の大会ではレインズがフィン・ベイラー(37)を撃破して初防衛に成功した直後「マネー・イン・ザ・バンク」優勝者のストローマンが「いつでもどこでも挑戦できる権利」の行使を宣言した。これをロリンズとアンブロスが阻止。最強トリオ復活で大歓声を浴びた。この日は巨獣が次回PPV大会でのキャッシュインを正式に宣言。王座戦が決定し、大型犬と一触即発のムードとなった。

 ここになぜかドルフ・ジグラー(38)とドリュー・マッキンタイア(33)が乱入し両雄を挑発。急きょレインズとストローマンがタッグを組み、メインでジグラー組と対戦することになった。しかし結局は水と油。2人が共闘するわけもなく、巨獣はコーナーから動かない。最後はジグラー組が王者に2人がかりの攻撃を浴びせ、反則決着に終わった。

 試合後も大型犬が集中砲火を浴びると、ロリンズとアンブロスが先週同様にトップスピードで救出に駆け付ける。ようやく動いたストローマンはあっさりジグラー組と結託するや、シールドの3人を次々とパワースラムで葬って雄たけびを上げた。巨獣が王座戦に向け、いとも簡単に形勢を引っくり返した格好だ。

 また、盟友ナタリア(36)のセコンドに就いたロンダは、前王者アレクサ・ブリス(27)に次回PPV大会での再戦を要求された。ナタリアはアレクサ配下のアリシア・フォックス(32)をシャープシューターで一蹴。ロンダは、女子PPV大会「エボリューション」(10月28日、ニューヨーク)でアレクサとの対戦が決まっている殿堂入りディーバのトリッシュ・ストラタス(42)とともに、ナタリアの勝利を祝福した。

 最強女王にも、鉄檻が取り囲む地獄のリングは初めての経験となる。同大会は数々の遺恨が渦巻く激戦続きとなりそうだ。