【カリフォルニア州サンディエゴ25日(日本時間26日)発】WWEのロウ大会で“最強女王”ロンダ様を欠いた女子正規軍が意地を見せた。

 先週同様、この日も新ロウ女子王者のアレクサ・ブリス(26)が得意げにスピーチを始めた。先週はこの場面で罵倒された元UFC世界女子バンタム級王者のロンダ・ラウジー(31)が乱入。錯乱状態でアレクサ、カート・アングルGM(49)をブリーフケースで乱打する暴挙に出て、30日の出場停止処分が科せられた。

 ロンダが会場にいないのをいいことに、アレクサは子分のミッキー・ジェームス(38)と陰口を叩き始める。「あの娘はWWEのルールをまだ分かっていない。(前王者の)ナイア・ジャックス(34)は腕を痛めて入院中。次のPPVも主役は私しかいないわ」とブーイングを浴びながらも演説を続けた。

 ここでロンダのパートナー、ナタリア(36)がステージに登場。「偉そうに言ったってロンダはあと23日で帰ってくるのよ。怖いんでしょ? 今日はGMが、私とアンタとのシングル戦(ノンタイトル)を決めてくれたわ」と挑発する。さらには入院しているはずのナイアを呼び出したからビックリだ。前王者の巨体を見るや、アレクサの表情は一気に曇り始めた。

 ゴングが鳴ってもアレクサは183センチ109キロのセコンドに気を取られて、集中できない。おびえながら試合は進み、最後はナタリアが必殺のシャープシューターで性格の悪い王者からギブアップを奪った。結局この日、ロンダは姿を見せなかった。

 MITBでは王座を争ったロンダとナイアだが、お互いに実力を認め合っており、信頼関係は強い。ロンダの出場停止処分が終われば、リーダー格のナタリアを加えた3人がロウ女子正規軍として、謀略女王に対抗することになりそうだ。