【WWE】中邑とAJ 同時急所打ちでまさかの「両者KO」

2018年05月07日 12時13分

AJ(右)の急所攻撃を食らう中邑(C)2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.

【ニュージャージー州ニューアーク6日(日本時間7日)発】WWEのPPV大会「バックラッシュ」が開催され、WWE王者AJスタイルズ(40)に“黒いロックスター”中邑真輔(38)が挑んだ一戦は、まさかの同時急所打ちによる「両者KO」に終わった。中邑は8度目の挑戦も悲願成就はならなかった。

 両雄は祭典「レッスルマニア34」(4月8日)で初めて同王座戦で激突したが、中邑がスタイルズクラッシュで逆転の3カウントを許し、王座奪取はならなかった。この敗戦を機に中邑は執拗に急所打ちを狙う“黒いロックスター”に変身。4月27日「グレイテスト・ロイヤルランブル」(サウジアラビア)で再戦するも両者リングアウトに終わった。わずか2週間で再戦、しかも1か月で3度目の対戦という異例の扱いは、AJ対中邑戦が現在のWWEの切り札的カードとなっている事実を証明している。

 中邑はこの日も頭が痛くなるような日本語ラップが乗った「ライジング・サン」新バージョンで登場。ファンの大合唱はすっかり嵐のようなブーイングに転じていた。今回は反則裁定なし(ノーDQ)の完全決着ルール。中邑はゴングと同時にスルスルとリングを降りてAJのペースを崩しにかかるが、怒った王者に逆に場外戦で痛めつけられ、強烈なミサイル弾を浴びた。

 しかし場外でのフェノメナール弾を自爆させると、中邑がダーティーな攻撃に出た。鉄柱攻撃からエプロンに王者を乗せてヒザ連打。あっという間に5分が経過し、黒いロックスターがペースを握る。グッドバイブレーションからニードロップ、顔面へのハイキック、ヒザ蹴り、ドラゴンスリーパー…7分以上も一方的に攻め続けた。指をくわえて自分の攻撃に陶酔する表情は、まさに「フリーク」そのものだった。

 14分過ぎからAJはパンチ、裏拳で反撃するも、ここで中邑の黒い本性が顔を出す。イスを持ち出してイス上へのリバーススープレックス。しかしトドメを狙ったキンシャサ・ニー・ストライク(ボマイェ)は、自分が持ち出したイスで防御されてしまう。この反動でイスを顔面に受けたAJは、頭部から出血するほどの衝撃だった。ここから試合は一気に動きだした。

 AJは後頭部へのフェノメナール弾、ペレキック、トドメのスタイルズクラッシュを狙うも、ここで待っていましたとばかりに中邑が急所へ強烈な一撃。しかし今回はノーDQ戦とあってAJも金的攻撃をお返しだ。試合はイーブンに戻った。

 しかし21分過ぎ、まさかの結末が訪れる。スタンドの状態から急所打ちを狙った両者のキックが交錯。何と同時急所打ちで両者ダウンとなったのだ。そのままレフェリーがカウントを数える。お互いにダメージは深く大の字のまま10カウントが数えられ、両者KOが宣告される。AJが実に不本意な結果で王座を防衛した。

 これで通算8度目、AJとは3度目のWWE王座戦でも悲願の日本人初戴冠はならなかった中邑だが、試合内容はダーティーさを増す一方。もはや狙いはベルトを超越して、突出した悪の存在感を誇示することに集中してきた感も強い。とはいえ史上初の快挙が待たれるのも事実。4度目のAJとの「決着戦」はあるのか――。