女子プロレス「スターダム」のワンダー・オブ・スターダム選手権(18日、東京・後楽園ホール)は王者の紫雷イオ(27)が渡辺桃(17)の挑戦を退け、6度目の防衛に成功した。

 ユニット「クイーンズ・クエスト」の同門対決は、序盤から激しい展開になった。今春に高校を卒業するJKファイターにスイング式DDTを決められた王者は古傷の首にダメージを負い、その後も蹴りと関節技に苦しんだ。それでも16分過ぎ、ジャーマン3連発からムーンサルトプレスにつなげて勝利。「私が里村明衣子という相手に出会って強くなったように、私は桃にとってそういう存在であり続けたい。もっと強くなれ。スターダムの未来を背負う日が来るから!」と最大限の賛辞を贈った。

 昨年11月19日の戴冠から、わずか3か月間でV6というハイスピードで防衛を重ねる一方、私生活では新たなチャレンジを始めた。昨年12月にヌード写真集を出版してから「女性」として見られることを意識するようになった。これまで敬遠していたスカートもはくようになり、外食や総菜を購入することが多かった食事面も、栄養学の本などを熟読して自炊に徹しているという。

 今ではメキシコ料理も相当の腕前とのこと。東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞で3年連続女子プロレス大賞を受賞したイオも5月には28歳になる。「女子力を高められました。今まで言われたことなかったんですけど、この前『キレイですね』って言われて…キャッ(ハート)」。強さに自己管理能力も身につけた天空の逸女は、まだまだトップの座に君臨し続ける。