女子プロレス「スターダム」のシングル最強を決めるリーグ戦「5★STAR GP 2017」は10日の東京・新木場1stRING大会で公式戦7試合が行われ、2冠王の岩谷麻優(24)が単独首位をキープした。

「レッドスターズ」公式戦で英国の新鋭ザイヤ・ブルックサイド(17)と対戦すると、序盤から勝負をかけた。端正な顔面を踏みつけ、額を狙ってのドロップキックなどえげつない攻撃で追い込むや、最後はフロッグスプラッシュで圧殺。まさに“横綱相撲”で快勝した。

 これで5勝1敗で勝ち点10。開幕戦ではバイパー(26)に敗れて黒星スタートとなったが、そこから破竹の5連勝を決めた岩谷は「レッドスターズのトップだし、両ブロックの中で勝ち点が1位。素晴らしい!」と自画自賛した。

 6月21日の後楽園大会ではワールド・オブ・スターダム王者の紫雷イオ(27)を撃破してワンダー王座との2冠に輝いた一方、ネット上で異を唱えるファンの反応にショックを受けた。「岩谷かよ…微妙だな」「岩谷が2冠でいいのか!?」など…。これまでない経験に一時は人間不信になりそうにもなったが、時には批判を受けることも王者の“使命”と自分を納得させた。「もともと私は実力があったわけじゃないし、体もガリガリ。だけど私はスターダムの顔だし、ベルトは飾りじゃない。今は自覚が違う」という意識が結果につながっている。

 残る花月(25)戦(18日、後楽園)に勝てば、2試合を残して勝ち点8で追うバイパーの公式戦結果次第で、同日の優勝決定戦進出が決まる。「赤白チャンピオン(ワールド&ワンダー)として初の優勝者になりたい」と誓った女王が、偉業達成まであと一歩に迫った。