女子プロレス「スターダム」のワンダー・オブ・スターダム選手権(23日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)は、王者の岩谷麻優(24)が英スコットランド出身のバイパー(26)を退け、2度目の防衛に成功した。

 体重差が予想以上に重くのしかかった。46キロの岩谷に対し、バイパーは100キロ超。まるで巨岩のような挑戦者に、8割方試合を支配された。それでも10分過ぎ、コーナーに上がる相手を背後から捉えると、雪崩式の飛龍原爆を成功させた。

 そこから起死回生のフブキ・ラナ(リバース式ウラカン・ラナ)で丸め込んで逆転勝利。「史上初の赤・白ベルトの保持者なのに、すぐに落としたら格好がつかなかった」。16日の後楽園大会では美闘陽子(30)を撃破して赤いベルトことワールド王座の初防衛に成功しており、これでシングル2冠を死守した。

 一方、バイパーは世界から32選手が参加した米WWE初の女子トーナメント「メイ・ヤング・クラシック」にパイパー・ニーブンのリングネームで出場。同トーナメントにはスターダムを退団したカイリ・セイン(宝城カイリ=28)も出場している。岩谷は「宝ちゃんは世界で頑張ってるけど、私も日本で世界相手に戦っている。トップに立ち続けるには、ベルトを保持し続けないといけない」と、カイリへのライバル心が原動力になっていると明かす。

 2冠女王の風格が備わってきた。