女子プロレス「スターダム」でワンダー・オブ・スターダム王者の宝城カイリ(28)が、元ノアの鉄人・小橋建太(50)から“代名詞技”を伝承されたことを明かした。
4月30日に行われた「シンデレラ・トーナメント」(後楽園ホール)では2回戦敗退の屈辱を味わうも、試合後には準優勝者の岩谷麻優(24)から同王座挑戦を表明された。宝城も受諾し、14日の後楽園大会で9度目の防衛戦開催が決定的になっている。「このベルトを取ったのが昨年の5月15日。あれから1年だし、ここで防衛すれば(師匠の愛川)ゆず季さんの記録(V8)を超えられる。節目の試合になる」と表情を引き締めた。
発奮材料もある。地元凱旋興行となった4月22日の山口・光大会前には、かねて親交のある小橋とトークショーを行った。終了後の控室でもプロレス談議に花を咲かせ「ローリングクレイドル(回転揺り椅子固め)を使ったらどう? 一番合う選手だし、今は他に使う選手もいないから」と提案された。
宝城は2013年5月11日の小橋引退試合を観戦に訪れており「心を打たれて、一番印象に残った」場面が、小橋が若手のころから使うこの技を出した時だった。「そう言っていただき、うれしかった。タイトル戦で出せるようにしたい」
1日は都内ホテルで行われたスターダムのロッシー小川社長(60)の「還暦祝パーティー」で試合を行い「ダメダメだった自分を育ててくれた。宝城カイリのお父さんは小川さんだと思ってます」と感謝の言葉を贈った。宝城が、女版“鉄人”襲名を目指す。