女子プロレス「スターダム」の紫雷イオ(26)が9日、自身の「デビュー10周年記念大会」(後楽園ホール)を大成功に終わらせた。

 メーンの記念試合ではセンダイガールズの里村明衣子(37)と初の頂上タッグを結成し、岩谷麻優(24)、橋本千紘(24)組と激突。東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞「女子プロレス大賞」の新旧受賞者コンビは、お互いにライバル心をむき出しにして華麗な技を繰り出した。

 2年連続女子プロ大賞・イオと、昨年の新人賞・橋本の受賞者対決も白熱した。肉食的なパワーを全開させて襲いかかってくる橋本に苦戦を強いられたが、イオも鮮やかなジャーマンを決めて格の違いを見せつけた。

 その後も女子プロ界を代表する4人の激闘は観衆を魅了。ハイライトは18分過ぎだ。イオが岩谷をテキサス式四つ葉固めにとらえるや、同時に里村は橋本に足首固めを決める。最後は里村がデスバレーボムでお膳立てすると、イオが必殺のムーンサルトプレスで岩谷を沈め、メモリアル大会を締めくくった。

 大「イオコール」に包まれた主役は「感謝の気持ちでいっぱいです。たくさんの仲間に囲まれてこの瞬間を迎えられたのは、感謝しかない」と目を潤ませた。だが、ここがゴールではない。ワールド・オブ・スターダム王者として、最多防衛記録(現在V12)を更新し続けなければならない。史上初となる3年連続女子プロ大賞受賞という野望もある。

「これからもど真ん中を突っ走っていく」。世界が注目する女子プロ界のエースは、さらなる高みを目指して進化を続ける。