V10をマークした女子プロレス「スターダム」のワールド・オブ・スターダム王者・紫雷イオ(26)の前に、またまた難敵が現れた。

 イオは15日の後楽園ホール大会で、スコットランド出身の巨女・バイパー(25)の挑戦を受けた。100キロ超のバイパーのパワー殺法に苦しむも、最後は鮮やかなクロスアーム式原爆固めを決めて、自己が保持する同王座最多防衛記録タイのV10(前回は2013年4月~14年8月)に成功した。

 しかし歓喜に浸る時間はなかった。試合後、マイクでファンに防衛を報告していると、この日の第4試合3WAYマッチでジャングル叫女を変型水車落としで沈めたシェイナ・ベイズラー(36)が乱入。UFC出場経験もある総合格闘家のベイズラーはスリーパーでイオを絞め落とすと、次期挑戦者に名乗りを上げたのだ。

 その後、意識を取り戻したイオはベイズラーの挑戦を受諾。「スリーパーはやばかった。腕が男みたいで食い込んできた。やばいですね…」と危機感を募らせた。さらには「これは研究しないといけない。古今東西いろんなプロレスを見てきた私ですが、格闘技はあまり見ていないので。新日本、WWEに続きUFCも専門チャンネルに加入するしかないですね」と決断。UFC公式動画サイト「UFC FIGHT PASS」に入会する意向を明かした。

 バイパー戦に備えては100キロ超の相手をジャーマンで投げるべく、デッドリフトなどの筋力トレーニングで背筋強化に取り組んだように、入念な研究と対策こそがイオの強さの秘密。新記録となるV11に向けて、完璧な“ベイズラー対策”を練り上げるつもりだ。