【スターダム】初タイトル挑戦後に起こった「クライングまゆ事件」とは

2016年10月23日 10時00分

試合後に号泣した岩谷麻優

【We are U―23女子プロレス代表】岩谷麻優(スターダム)

 

 東スポをご覧の皆さん!山口県美祢ソタ市出身、ベルトをさらに1つ落としてスターダムのハイスピード王座のみとなった岩谷“THE GIFT”麻優です。

 

 プロレスラーになって何度目かの「辞めたい病」に襲われた時、強烈な張り手で気合を入れてくれた先輩の紹介で、とある格闘技道場に通いだした私。そこで習得したのが今でも多用する「蹴り技」です。それまで何の武器も持たなかった私が初めて自分のスタイルに取り入れ、武器として使うことで自信が持てるようになったのが、この時期でした。

 

 自信がつくとおのずとプロレスが楽しくなり、すぐにチャンスが巡ってきました。それが当時、米山香織選手の持つハイスピード王座への挑戦でした。2013年7月7日、場所は新木場1stRING。年齢は20歳、キャリア3年目を迎え、やる気に満ちていた私は挑戦者として初のタイトル戦に挑んだのです。しかし結果は…惨敗。負けたという事実も悔しかったのですが、納得できなかったのが試合内容でした。

 

 緊張で体が硬直し、スタミナ不足もあって、とにかくひどい内容でした。悔しさと情けなさと恥ずかしさが一気に襲ってきて、終わった瞬間から涙が止まらないのです。控室に帰っても、インタビューを受けてもずっとおえつが止まらず、1時間以上泣き続けました。これがスターダムで今でも語り継がれる「クライングまゆ新木場降臨事件」です。

 

 プロレスで泣いたのはこの時が初めてでした。当時は気付きませんでしたが、この涙があったから今の私があるのだと思っています。それまでは嫌なことがあればすぐに逃げ出してばかり。この時は逃げ出さずに、正面から挑んで流した悔し涙でした。その味は、別にホロ苦くもなく、ただただ塩分の効いた塩味でした。そんな私も、今はハイスピード王者として史上最多8度の防衛を果たしているんですから、人生何があるか分かりませんね(笑い)。