15日の女子プロレス「スターダム」東京・後楽園ホール大会で行われたワンダー・オブ・スターダム選手権は、挑戦者の宝城カイリ(27)が王者のサンタナ・ギャレット(27)を撃破。同王座初戴冠に成功した。

 最後のチャンスだった。デビュー1年後の2013年に当時の王者で師匠でもある愛川ゆず季に挑戦してから、これが4度目の挑戦だった。2月21日の後楽園大会でもギャレットに挑戦したばかりだったが、あきらめきれずに連続挑戦にこぎつけた。

 序盤から気合十分の宝城は、得意のチョップで前に出るが、これまで9度の防衛を続けている王者の壁は高かった。ギャレットのトペスイシーダで大ダメージを負うと、さらに鉄柱に投げつけられた際に右腕を痛打。そこから徹底的な右腕攻めに苦しんだ。

 今回もダメか――誰もがそう思った13分過ぎだった。カウンターの裏拳が命中すると、すかさず2発目を叩き込む。痛めた右腕でエルボーを腹部に入れると、最後は必殺のダイビングエルボーを成功させて勝利を奪った。

 場内に響く「カイリコール」に包まれた新王者は「遠かった。デビュー前から憧れのベルトで、これだけ苦労して巻いたからどんなことがあっても離しません。赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)以上の価値にします」と誓った。