女子プロレス・スターダム春の祭典「シンデレラ・トーナメント」(29日、後楽園)は唯一の旗揚げメンバーである岩谷麻優(23)が激闘の連続を制し、2連覇を達成した。

 16選手が参加したワンデートーナメント優勝決定戦の舞台は、ベテランの松本浩代(30)が相手。序盤から劣勢を強いられたが、12分過ぎにエプロンでカウンターの前蹴りを決めると、リング内からドロップキックで場外に蹴り落とし、オーバー・ザ・トップロープで逆転勝利した。

 試合後は優勝者に与えられる「権利」をさっそく行使し「赤いベルトが欲しいです」と紫雷イオ(25)が持つワールド・オブ・スターダム王座への挑戦を表明。5月15日後楽園大会でのタイトル戦が決定的になった。イオとはタッグのゴッデス・オブ・スターダム王座を保持するパートナーでもある。だが「ジェラシーがありました。空中殺法を武器にしようと思ってもイオさんには勝てない。(1月21日の東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞)女子プロレス大賞の表彰式も、イオさんの付き添いじゃなく受賞者として行きたかった」とライバル心があった。

 現在は3つのタイトルを保持しており、赤いベルトが加われば4冠の夢が広がる。昨年はトーナメント優勝を機にトップ戦線に食い込んだ天然娘が、今年は一気に頂点の座を狙う。