キレてないですよ。女子プロレス「スターダム」の〝お騒がせ女〟ジュリア(28)が、自身率いる「ドンナ・デル・モンド(DDM)」を造反したなつぽい(27)を一蹴だ。「コズミック・エンジェルズ(CA)」入りした元盟友を「埋もれていく」と予想した上で、祭典「5★STAR GP」(30日、大田区で開幕)での直接対決も完全無視を決め込んだ。

 予想外の反応だった。なつぽいについて聞かれたジュリアは「まあ、瞬間的には『ああ、そうか』としか思わなかったよね。だってさ、中野たむとの一騎打ちの時からお互いに『なっちゃん』『たむちゃん』って呼び合ってたじゃん。何で嫌いで戦っているヤツに『ちゃん』付けするの?って違和感があったからさ」と吐き捨てた。

 中野とのシングル2番勝負を1勝1敗で終えたなつぽいは、9日立川大会でジュリアに反旗。DDMを離れ、中野率いるCAに電撃移籍したことで大きな波紋を呼んだ。

 裏切られた格好となったジュリアだが、そもそも2020年10月になつぽいがDDMに加入した時から感じていたことがあるという。「なつぽいは先輩だけど、よく見られたい子だから。DDMにいた時も、かわいい扱いをしてもらうような態度を取っていた。だからこそ私はかわいいペットとしか思えなかった」と偽らざる本音を明かす。

 くしくも史上最多の26選手が出場する「5★STAR」では同じブルースターズにエントリー。8月28日浜松大会の公式戦で直接対決するが、もはや眼中にもない。

「CAに行ったなつぽいは『革命』とか言ってるけど、何も変わっていないし、出ていったことを別に怒ってもない。私はキレてないですよ。ジュリアをキレさせたら大したもんだ」と、ちゃっかり〝革命戦士〟長州力の名言を拝借してあしらった。

 むしろ、なつぽいに待ち受けるのは厳しい現実だという。SAKIら「カラーズ」と提携するCAは、なつぽいの加入により過去最多となる9人の大所帯となった。

「人数が多いと内部で問題が起きるから、まあ頑張れよ。内部崩壊したら面白いよね」と、今年に入りDDMが3人の離脱者に見舞われた経験を踏まえて予期するや「なつぽいは埋もれていくんじゃない」と言い切った。

 離脱者への執着はない。今のジュリアはいよいよ開幕する祭典だけに集中している。「今年は体調が万全なので、最強のジュリアで最高の夏を迎えるよ。そして『5★STAR』の先を見据えて戦っていきたい。もう一度(ワールド王者)朱里の前に立ちはだかり、朱里超えを果たしたい」。最高峰王座を目指し、熱い戦いがスタートする。