まさか本当にやって来るとは――。女子プロレス「スターダム」のタッグチーム「東スポ大好き!」こと鹿島沙希(28)、フキゲンです★組が抗議のため、東京・江東区の東京スポーツ新聞社を訪れた。タッグリーグ戦「ゴッデス・オブ・スターダム」優勝の可能性が消滅したことを「東スポのせい!」とし社内で大暴れ。善良な社員を恐怖に陥れた行為に遺憾の意を示すと同時に、その蛮行をここにお伝えする。

 タッグリーグ戦をレッドゴッデスで出場中の「東スポ大好き!」は、ここまで2勝2敗の勝ち点4。14日の東京・後楽園ホール大会で葉月、コグマ組との最終公式戦を残すが、早くも脱落が決まっている。

 しかも4日後楽園大会のウナギ・サヤカ&桜井まいとの公式戦で、凶器として使った本紙紙面が誤爆。そのまま痛恨の黒星を喫したことで「東スポのせいで負けた。紙面に謝罪文を載せろ。じゃなきゃ直接抗議に行く!」とスターダム担当記者に恫喝まがいの言葉を吐いていた。

 改めて「東スポ大好き!」なるチーム名になった経緯を説明すると、ギャンブル好きから東スポを愛読する鹿島と、グラビアで東スポ1面を飾ることを夢見るフキゲンがタッグを組んだことがきっかけ。決して弊社がお願いしたわけではない。

 鹿島は「タッグ名をどうしようとなったときに、フキゲンが東スポを凶器に使っているし、とことんこびを売っていこうと。入場コールで『東スポ大好きの2人の入場です』となれば、オイシイなと思った」と明かしている。

 そうした中、最終公式戦を控えた2人は、本当に東スポ本社にやってきた。対応した記者に向かって、鹿島が「優勝の可能性がなくなったのは誰のせい? 東スポのせいじゃないの?」と切り出すや、フキゲンも「東スポのせいデース」と続く。さらに鹿島は「こっちは実力でいったら優勝しかなかったのに、東スポのせいで優勝がなくなったんだ。逆に質問したい。どうしてくれんの?」とまくしたてる始末だ。

 当然だが、東スポは凶器として売り出しているのではない。だが鹿島は「どう考えても凶器だろ。東スポの記事自体が凶器だ」と譲らない。いっそのこと紙ではなく、鉄やチタンにでもしろと言いたいのか…。しかも記者では話にならないと判断した2人は次なるターゲーットに「偉い人デース」(フキゲン)と編集局次長を直撃だ。

「1面で取り上げろ」と要求したが、現場時代は競馬畑を歩んだ海千山千の編集局次長からは「次のエリザベス女王杯、いいのありまっせ。レイパパレですよ」とオススメ馬を教えられる。一瞬、丸め込まれそうになった鹿島だが「テメー、話そらしてんじゃねえぞ。ウチらが1面だ、1面!」とおどし、「1面? それいきますわ」との約束を取りつけた。

 さらに2人は東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」で選考委員長を務める運動二部部長をつかまえると「新しい賞をつくれ」(鹿島)「『東スポ大好き賞』デース」と無茶ぶりリクエスト。選考委員長は「検討させていただきます」と大人の対応をしたが、鹿島は「検討じゃねえよ! 今すぐつくれよ。バカにしてんのか?」と怒声を浴びせた。

 好き勝手に言う2人には、いくら優勝の目がないとはいえ、まずは14日の最終公式戦に全力投球してもらいたい。また、あくまでリーグ戦のために極悪軍団「大江戸隊」内で結成されたチームだが、まだまだ〝脅威〟は続きそうだ。鹿島は「プロレス大賞受賞にゴッデス・オブ・スターダムのベルト。もちろん取ったらベルト姿でカラー面で載せてもらわないとな」と不敵な笑みを浮かべて去って行った――。