愛川ゆず季の「現在」と「過去」…レスラー生活&結婚・出産 スターダム3・3武道館で一夜限りの復活

2021年02月21日 10時00分

【写真右】一夜限定で復帰する愛川が胸中を告白した【写真左】現在もトレーニングは続けている

【The インタビュー~本音を激白~(13)】ゆずポンが帰ってくる! 女子プロレス「スターダム」旗揚げメンバーで、2013年4月に引退した“グラレスラー”愛川ゆず季(37)が古巣の10周年記念興行(3月3日、東京・日本武道館)で、一夜限りの復活を果たす。2年半という短くも濃密なレスラー生活を終えて約8年。結婚、出産を経てリングに再び立つ思いとは。連載「The インタビュー」第13回で、現役時代の壮絶な日々や現在の生活、さらには武道館大会後についてまで、赤裸々に語った。 

 ――一夜限定とはいえ復活は驚いた

 愛川 一番大きいのは10周年。あと(エグゼクティブ・プロデューサーのロッシー)小川さんに何年も前から頼まれて断れなかったんです。(2018年6月に)子供が生まれても「ゆずポン、2人目は早い方がいいよ」って。たぶん武道館のことを考えてたんでしょうね(笑い)。

 ――引退後も出産するまでタレント活動した

 愛川 プロレスのない私には何の価値もないと思ってたので、事務所に「辞めます」って言ったんですけど、いろいろなお仕事を受けちゃってて。もう引退まではボロボロだったので「魅力がないのに表に出なきゃいけない」っていうのがつらくて、そのころは心身ともに限界超えて荒れ狂ってました(笑い)。

 ――17年9月に結婚

 愛川 プロレスをやっている間も特に彼もいなかったんですけど、たまたま友達の紹介で出会って。プロレスを全然見てなかった普通の方なのでそれが居心地が良かった。2年ぐらいお付き合いして両親の前で「結婚してください」って言ってくれて。私も「何かあるぞ」って思ってたので(プロポーズを)スマホで撮影して結婚式で流しました(笑い)。

 ――今のスターダムをどう見ている

 愛川 いろんなところから「スターダムに行きたい」ってなってる時点で、憧れられている選手がいるっていうのがうらやましい。私に憧れる選手ってなかなかいなかったので。

 ――本当か

 愛川「ゆずポンみたいになりたいです」っていう人は全然いなかったです。「愛川ゆず季オーディション」っていうのもやったんですけど、誰も残ってないですし。たぶん悲壮感が出てたんじゃないですかね(笑い)。

 ――引退してからトレーニングなどは

 愛川 ずっとテコンドーは続けてました。現役の時は色帯(無級~1級)だったんですけど、今は黒帯(初段以上)になりましたし。子供を産んでからは事務所でアクションの稽古をやらせてもらったりとか。体は動かしてましたね。

 ――復活会見後、ツイッターで毎日更新する「81日後に戦う主婦」という動画は、日常風景を切り取っている

 愛川 やっぱり主婦っていうのは時間がないので、今の私のリアルを届けたいっていうのが一番にありました。あとは武道館大会で期待もされてると思うので、道のりもすべて合わせて見てもらいたいなって。

 ――息子さんは2歳。育児はどうか

 愛川 思い通りに全くならないというか「こんなに大変なの?」っていう感じが一番大きかったですね。両親も愛媛なので頼むこともできないし。

 ――なるほど

 愛川 そうだ、武道館大会告知も兼ねて「主婦をなめんな」って感じのラップの曲も作ったんですよ! 近々ユーチューブにアップするので聴いてください(笑い)。

 ――出場する「オールスター・ランブル」には対戦を希望した初期メンバーの脇澤美穂さん、美闘陽子さんも出る

 愛川 久しぶりに会えるのは楽しみですけど、バトルロイヤルで一回も勝ったことがないので勝ってみたい(笑い)。

 ――確認だがママさんレスラーの道は

 愛川 アハハ! 無理です。レスラー生活で唯一楽しかったのはDDTさんの路上プロレスだけ(笑い)。だから今回、小川さんには「楽しいプロレスをさせてください!」って直談判したので。ユーチューブ内でエンターテインメントとしてなら“ありかな”とは思いますけど。

 ――武道館後にやりたいことなどはあるか

 愛川「戦う主婦」っていうコンセプトはユーチューブでも続けていきたいですね。せっかく女子プロレス大賞も取らせていただいてるので、復帰はしないにしろ、プロレスに関わっていけたらいいなとは思ってます。

 ――ファンにメッセージを

 愛川 歴史を振り返るっていう点でも「昔見てたけど行かなくなったな」みたいな方に来てもらいたい。ファンの方と売店の空間が好きだったんですよね。「あの人、元気かな?」って思い出すこともあるので、リング上ではありますが、ぜひまたお会いしましょう!

 2004年4月にスカウトされてグラビアデビューするや一気にトップグラドルへ。プロレスでもキャリア1年強で女子プロレス大賞を受賞するなど、順風満帆。だがタレント活動とレスラーの両立は精神的にはギリギリだったという。

「ホントに死を覚悟しながら試合をしてたというか。ドラマを撮りながらってなると、夜中までセリフを覚えて撮影して、次の日は朝から試合、しかもメインでタイトルマッチっていうカードを組まれたりもしてて。練習も全くできてない中、そういう状況が何度かあって『鬼か!』って思ってました」

 当時の愛川を支えていたのはただただ反骨心だった。「深夜のラジオをやっていた時は事務所の人に『漫喫(漫画喫茶)に泊まってそのまま試合に行け』みたいな感じで言われて。プロレスをなめられてるというか、普通のスポーツ選手にそんなことは言わないだろうなって思ってて、すごく悔しかったので、それだけがモチベーションでしたね」

 はた目にはキラキラと輝いて見えていたものの、裏にあったのは想像を絶する苦労の日々。2年半のレスラー生活は決して短いものではなかったのかもしれない。

 ☆あいかわ・ゆずき 1983年5月16日生まれ。愛媛・新居浜市出身。トップグラドルとして活動中の2010年10月、自主興行「ゆずポン祭」新木場1stRING大会の高橋奈苗戦でプロレスデビュー。スターダム所属となり、11、12年と東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」女子プロレス大賞を2年連続で受賞も13年4月に引退した。現在は結婚し、1児の母。自身のユーチューブチャンネル「ゆずポンちゃんねる」でも活躍する。得意技はゆずポンキック。157センチ。

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