【スターダム】ジュリア〝残ってくれたファン3人〟に誓うワンダー王座V2

2020年10月28日 16時31分

ドン底からはい上がったジュリア

 女子プロレス「スターダム」のワンダー王者・ジュリア(26)がデビュー3周年の節目を迎える。

 自身の記念日に行われる、ひめか(23)との同王座V2戦(29日、東京・後楽園ホール)を「最高の相手だよ。私もひめかもスターダムに来て最も変わった2人だと思うし。同期だから先輩・後輩もない。まっ、ベルトを持ってる分、ちょっと私が上かなって。そういう相手でよかった」と語る。

 2017年の同日、ジュリアは同じ後楽園の舞台でデビューした。将来のエースと嘱望されながらも前所属団体を飛び出し、スターダムのリングに電撃登場したのが昨年10月14日の後楽園大会だった。

 ただし双方の団体から退団と入団が正式発表されたのは、それから1か月後のこと。周囲からは〝フライング〟と見なされ、SNS上では誹謗・中傷にさらされた。事実とは違う情報だけが独り歩きし、暗闇の中に放り込まれた。

「参っちゃったなって。プロレス、もうできないのかなって思った。例えば10人ファンがいたとしたら、半分は離れてしまったし。残った3人は今でも応援してくれているけど、その人たちも批判を受けてつらい思いをさせてしまったなって」

 スターダム初戦となった12月8日の新木場大会。大会後のサイン会に姿を見せると、すぐに舞台裏に引っ込んだ。薄暗い会場の隅では涙を流すジュリアの姿があった。サインを待つ列には自分を信じ、応援を続けてくれる〝残った3人〟の顔ぶれがあったからだ。「見守ってくれてありがとって。その分、必ずいいものを見せるから」という思いを強くした。

 あれから変化も訪れた。対戦相手とはリング外でも感情むき出しでやり合うようになった。「あの時、偽善とウソにまみれた世界をぶっ壊したいって思った。だから私は自分の醜い部分だったり感情を素直に出す。『茶番だ』っていう人がいるけど、そうじゃない。女の世界だからジェラシーもあるし、むかつくものはむかつく。『私たちは仲がいい』とアピールして控室では真逆のところとは違う。本気で潰し合っているので、仲良くできるわけがない。スターダムはそれができる環境があるし」

 いつしか〝お騒がせ女〟の異名がついた。実はちょっと気に入っている。「良くも悪くも常に話題を提供するってプロとして大事なこと」という意識も芽生えたからだ。

「29日もお楽しみに。じゃ、ジュリアのことが好きで好きでたまらない東スポさん、アリベデルチ! またな!」。デビュー3年、そして人生のどん底から1年――メモリアルの舞台を最高の結末で迎える。