女子プロレス「スターダム」28日の東京・後楽園ホール大会で、ワンダー王座V12に成功した渡辺桃(19)が、パートナーの“ビッグルーキー”こと林下詩美(20)を次期挑戦者に指名した。

 序盤は主導権を握ったが、挑戦者のアンドラス宮城(25)独特のテンポと試合巧者ぶりに押されて劣勢に。レフェリーのブラインドを突いてのイス攻撃にも苦しんだ。それでも執念で耐え続け、一瞬の隙を突いてテキーラサンライズで投げることに成功。そのまま一気にピーチサンライズとたたみ掛け、得意の変型スープレックス2連発で3カウントを奪った。

 王者は「誰にも超えられないように防衛を積み重ねていきます」と不敵な笑み。さらに、セコンドに就いていた詩美に視線を送り「次の防衛戦の相手は決めています」とリングに上がるよう要求した。詩美はユニット「クイーンズ・クエスト」の後輩であり、タッグのゴッデス王座をともに保持する大切な相棒でもあるが「この白いベルトをかけて、あなたと防衛戦がしたい」と指名。詩美も迷うことなく「これで5冠のチャンス到来ですね」と快諾した。決戦の場はロッシー小川社長(61)に委ねられたものの、これでV13戦での激突が決定的となった。

 渡辺は詩美を指名した理由について「今、乗りに乗っている詩美といつか対戦すると思っていた。(紫雷イオの持っていた)防衛回数(10)を更新した今だろうと思う」と説明。スターダム随一の結束力を誇るコンビ対決は、果たしてどんな結末を迎えるのか。