【スターダム】鮮烈デビューのビッグダディ三女・林下詩美にロッシー小川社長が「三禁」指令

2018年08月13日 16時30分

パワー全開のアルゼンチン式背骨折りも見せた林下詩美

 驚異のビッグルーキーがベールを脱いだ。タレントの“ビッグダディ”こと林下清志(53)の三女、林下詩美(うたみ=19)が12日、女子プロレス「スターダム」の東京・後楽園ホール大会でプロレスデビューした。キャリア2年9か月のジャングル叫女(27)を相手に15分時間切れ引き分けの大健闘。団体側はWWEに移籍した紫雷イオ(28)に代わる新エースとして期待を寄せ、異例の指示が出された。

 想像以上のデビュー戦だった。詩美は全く動じることなく叫女の攻めを受け切り、逆にアルゼンチン式背骨折りで担ぎ上げると、場内四方に披露する冷静さも見せた。中学高校で打ち込んできた柔道の基礎を生かした投げ技なども披露し、時間切れのゴングが鳴らされた瞬間には、称賛の大拍手が起きた。

「勝てなかったことを引いたら95点。家族の前でカッコイイところを見せられたかな。ビッグダディの娘としてだけじゃなく、いいプロレスラーだと認められるように頑張りたい。スターダムで一番のパワーファイターを目指します」と謙虚だったが、幼少時からテレビカメラに慣れていたこともあってか、十分すぎる勝負度胸を証明した。

 加えて165センチ、65キロの恵まれた体格とルックス。スターダムのロッシー小川社長(61)は「大したものですよ。これで(2021年の)10周年記念大会メインの座は任せられる」と絶賛。シングルのリーグ戦「5★STAR GP」(18日、東京・新木場1stRINGで開幕)の最後の出場枠に入れることを即決した。

 エースの座が約束されると同時に「特別指令」も発せられた。同社長は「彼女なら大丈夫だとは思いますが、メインイベンターに成長するまでは『三禁』を貫いてほしいと思います」と話した。長く女子プロ界の不文律とされた「三禁」とは「酒・たばこ・男」を指す。最近では時流に沿って選手の自己判断に任せられており、形骸化しているのが実情。スターダムでは13年に引退した“ゆずポン”こと愛川ゆず季(35)が自主的に貫いた。次代を担う逸材だからこそ、プロレスに専念してほしいという願いを込めてのものだ。

 本人の覚悟も決まっている。「お酒もたばこも未成年ですから関係ありません。もちろん彼氏もいません。今はプロレスしか頭にないです。それにしても(リーグ戦に)本当に私が出てもいいんですかね?」(詩美)と大抜てきに応えることしか頭にない様子だった。

 デビュー戦を見届けた父の清志も「本来は他人とコミュニケーションをとることが苦手な子。プロレスラーになりたいという情熱が実を結んだ。将来的にはヒールが向いているのでは」と期待を寄せた。イオの退団で業界盟主の座が揺らぐとも思われたスターダムだが、救世主の登場で新たな時代が見えてきた。