私だけ見てろ! 世Ⅳ虎(22)との“凄惨マッチ”(2月22日、後楽園ホール)で重傷を負い欠場していたスターダムの安川惡斗(28)が23日、東京・後楽園ホール大会で復帰戦に臨んだ。

 安川は第3試合で木村響子(38)と組み加藤悠(26)、渡辺桃(15)組と対戦。先発を買って出ると、加藤をフロントネックロックのままブン回し、欠場中の肉体改造で培ったパワーを見せつける。その後もストレッチマフラー、惡トーン(スワントーンボム)など得意技を惜しげもなく披露。最後はACTスペシャル(変型アバランシュホールド)で渡辺から3カウントを奪い、自らの手で復帰戦を飾った。

 試合後は「リングに上がるまで『もう戻れないかも』とばかり思っていたから…」と涙にくれていた安川。しかし殊勝な態度もつかの間だった。メーンでハドソン・インヴィー(24)を撃破して、「5★STAR GP」戦初優勝を果たした宝城カイリ(27)から「戦いたい相手がいる。私の同期、安川惡斗出て来いや!」と指名されると、疾風のように再びリングインしたのだ。

「お前、私にシングルで勝ったことないよな?」といつもの惡斗節を復活させて宝城に詰め寄ると「OK! 勝ったほうが赤いベルトに行けるのか。楽しみに待ってろよ!」と10・11後楽園大会での一騎打ちにGOサインを出した。

 現在、団体の象徴であるワールド・オブ・スターダム王座は、女王・里村明衣子(35=センダイガールズ)に奪われたまま。安川は至宝奪還の座まで一気に駆け上るつもりだ。