【凄惨マッチ】センダイガールズの女王・里村明衣子(35)が26日、スターダム・世IV虎(よしこ=21)の現役続行を訴えた。

 22日のスターダム後楽園大会で起きた世IV虎対安川惡斗(あくと=28)の凄惨な結果が波紋を呼んでいるなか、里村は「人間なので、いつ何が起こるか分かりません。ウチの団体でも起こりうること。そうならないように管理するのが、(自分たち)上の役目です」と話し、業界全体への警鐘として捉えた。

 里村自身も若手選手を育成しながら、痛感することがある。「若い子は感情をコントロールできないところがあって、日々の訓練でプロとしての意識を植え付けないといけない。ふだんは気が弱い子でも、豹変することが女子にはある」(里村)。センダイガールズでもスパーリング中に、ケンカになることがあるという。里村はその瞬間に「違う」と注意し、意識改革に取り組んでいる。

 会見で謝罪に徹した世IV虎については「まずは惡斗の回復次第。ちゃんと戻ってきて、双方が反省したらですが…」と前置きしながら、こう続けた。「この業界を辞めるレスラーではないと思う。本当に反省して、気持ちが入れ替えられれば、戻ってやるべきです」。世IV虎は2011年のデビュー当時から熟知する選手の一人。礼儀正しく、向上心が高いことが里村の目に留まっていた。

「私は人としてちゃんとしているかで、伸びるかどうかを判断する。世IV虎はまっすぐだし、大物になると思いました」と4年前を振り返る。2013年10月には殊勲の初フォールを奪われているが、何より人間性を評価してのエールだ。無期限の出場停止処分が下され、心身ともに不安定な状態が続く世IV虎は、大先輩からの言葉をどう聞くだろうか。