センダイガールズ11日の東京・新宿フェイスが行われ、メインでは現在、WWEのNXT・UKで活躍する女子プロレス界の横綱こと里村明衣子(41)が約5か月ぶりにホームリングに登場。参謀格のDASH・チサコ(32)とシングルで激突し、入魂のデスバレーボムで3カウントを奪った。

 ともに2006年の旗揚げ戦から団体を支え続けて、2011年のこの日、東日本大震災を経験した。大会前には1分間の黙とうがささげられて、メインでは試合タイトル「仙女伝」と題されたように開始から魂の攻防が展開された。チサコがトリッキーなドロップキックからスリーパー。耐え抜いた里村もコーナーを蹴ってのアタックからSTFを決めた。

 ここから里村がバックドロップを狙うも逆にチサコはスリーパーで絞め上げて、場外戦に持ち込んでイス攻撃。最上段からミサイル弾を決める。しかし里村はヒザとエルボー連打、さらには顔面へ強烈なハイキック。一気にペースを奪い返した。

 それでもチサコは意地を込めた前蹴りと張り手で一歩も引かない。鬼の形相と化した里村は顔面を蹴り上げるとコーナー最上段から空中弾を狙うも、ここはチサコがウラカンラナで切り返した。

 チャンスと見たチサコは得意のダイビングフットスタンプを狙うが、逆に里村が雪崩式脳天砕きを放ち、オーバーヘッドキック。チサコも網打ち式原爆からダイビングフットスタンプを決めた。

 だが勝利を狙ったホルモンスプラッシュはヒザで迎撃され、里村は回転式カカト落としからデスバレーボム。最後は入魂のスコーピオライジングから再度のデスバレー弾で里村が3カウントを奪った。

 感極まった里村は「本当にありがとうございました。私は今、英国を主戦場としていますが、心は仙女を離れることなく成長を見届けたい」と涙ながらに語った。6月27日新潟体育館のビッグマッチも決定。「これからは試合を厳選して戦っていきたい」とあくまで前向きだった。里村は13日、再度渡英する。