女子プロレス「センダイガールズ」の「戦場トーナメント」(11選手参加)が29日、東京・後楽園ホールで開催され、1回戦ではデビュー2戦目のスーパー中学生・カノン(14)が、先輩の金子夏穂(24)からわずかデビュー2戦目でプロ初勝利。驚異の潜在能力を見せつけた。

 本来は女子プロレス界最大のカリスマ・長与千種(55)率いるマーベラス(門倉凛、桃野美桜、神童ミコト、響、Maria、星月芽依、マーシャ・スラモビッチ)の団体対抗7対7シングル勝ち抜き戦で激突する予定だったが、26日にマーベラスが練習生1人が新型コロナウイルスに感染したことを発表。急きょ今回のトーナメントに変更となった。

 宮城・大崎市出身で現在中学2年のカノンは、22日仙台PIT大会の神童ミコト(19=マーベラス)戦でデビュー。プロ2戦目が初の東京大会となった。逆エビ固め、背中へのストンピングを浴びながらも、163センチ56キロの体格を生かした鮮やかなドロップキック連打とブリッジを披露。逆エビ固めを巧みに丸め込む技術も見せた。最後は何と新人離れしたジャックハマーで3カウントを奪取。異例も異例となるデビュー2戦目、14歳でのプロ初勝利を挙げた。

 2回戦はワールド王者2冠王の怪物こと橋本千紘(28)が相手とあって、さすがに3分33秒、逆エビ固めにギブアップしたが、水車落としを回転エビ固めで返すなど非凡なところを見せつけた。

「初勝利は本当にうれしいです。橋本さんはやっぱり強かった。もっと練習して一日も早く橋本さんが巻いているベルトに挑戦できるようになりたい」と純粋な瞳に闘志を燃やしていた。