16歳の夏をバネに世界へ――。センダイガールズのワールドジュニア王者・愛海(16)が一大飛躍を誓った。

 同王座はデビュー3年以内の選手が条件で、2017年7月15日新潟大会のジャガー横田戦で破格のデビューを果たした愛海は対象年齢を超えているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により防衛戦の延期が認められた。

「なので次の防衛戦(日時、相手未定)が最後になるんですかね…。そうなれば自分は勝った上でベルトを返上して、さらに上の世界を目指したいと思います」と胸を張った。

 22日の仙台大会では借りを返さなければいけない相手もできた。約11年ぶりに復活した仙女名物の「じゃじゃ馬トーナメント」決勝戦で惜しくも敗れて優勝を奪われたマーベラスの新鋭・星月芽依(18)だ。

「絶対に勝つつもりでいたので悔しいです。でも試合が終わってからはすぐに前を向き始めましたから、もううつむいてはいません。絶対にリベンジしなければいけない相手ができた。最後の防衛戦でリベンジ? そうなればいいですね」と愛海は笑顔を見せた。

 3月に仙台市内の中学校を卒業。8月10日に16歳の誕生日を迎えたものの、団体は4月から7月まで活動を自粛し、8月は3試合のみ。心から誕生日を喜ぶことはできなかった。それでも「前の自分は大好きなプロレスをできるだけで満足していた。でも自粛期間を通じて『もっともっと強くなりたい』と考えるようになりました」と語る。

 最後は「ジュニアを卒業したら団体の最高峰(ワールド王座)を目指したい。10代のうちに取れるか? あと4年ですか…。まだ(161センチの)身長も伸びるでしょうし、できるならその記録に挑みたいですね!」と〝世界〟への挑戦も口にした。

 現ワールド王者の怪物・橋本千紘(28)が保持する同王座史上最年少戴冠記録(24歳3か月)の大幅更新も視野に入れつつ、成長を続けていく。