ノアの「グローバルタッグリーグ戦」は11日、東京・後楽園ホールで優勝決定戦が行われ、潮崎豪(36)、清宮海斗(21)組が初優勝した。

 公式戦を勝ち点8で2位通過した潮崎組の相手は、勝ち点9の1位で突破したGHCヘビー級王者・杉浦貴(47)と前王者・拳王(33)の強豪コンビ。序盤に杉浦のグーパンチでグロッギーになりながらも、清宮が奮闘を続けた。15分過ぎには場外へのウルトラタイガードロップを拳王に決めると、最後は潮崎が拳王を豪腕ラリアートで沈めて激闘を制した。「このまま(タッグ)ベルトまでいきます!」と若武者・清宮は豪語した。

 昨年末に海外武者修行から凱旋帰国し、1月6日後楽園大会ではGHCヘビー級王座挑戦(当時の王者は拳王)を実現させた。だがベルトにはあと一歩届かず、その後は上位勢とのシングル戦で敗戦が続いた。「納得はいってない。結果を残すことができなかったですし」。周囲の期待を裏切り続ける現状にもがく日々が続いた。

 だがリーグ戦が開幕してからは、現状打破のキッカケをつかんだ。海外遠征中から日課にしていた過去の試合映像を見た際、2006年3月5日の日本武道館大会で丸藤正道(38)が田上明(56)に完璧首固めで勝利した試合に衝撃を受けたという。

「ヘビーとやっても天才ですね。今まではガンガンいくしかないと思っていたけど、丸藤さんの試合を見て固まっていた頭が柔らかくなった」。ジュニアながらも、緩急をつけた動きでヘビー級と互角に渡り合った若き日の天才からヒントを得た。「今年中にもう一度GHC(ヘビー)にも挑戦する」と大きな目標を掲げた方舟の新星が、再び走り出した。