ノアのGHCヘビー級選手権(6日、東京・後楽園ホール)は王者の拳王(33)が清宮海斗(21)の挑戦を退け、初防衛に成功した。

 海外武者修行から大変貌を遂げて凱旋し、ファンの大声援を受けた挑戦者を冷酷に叩きのめした。

 ためらいもなく重い蹴りをブチ込むと、相手の猛虎原爆にも3カウントは許さない。最後は左右から3発のハイキックを浴びせ、同王座史上最年少戴冠を狙った若武者の野望を打ち砕いた。

 掲げた目標を達成するためここでつまずくわけにはいかなかった。団体の象徴である丸藤正道(38)、杉浦貴(47)時代の終焉。その舞台は今夏にも訪れそうな気配だ。

 ノアの内田雅之会長(55)は今年の展望について「ビッグマッチを仕掛けていく。今年は丸藤選手の20周年。団体の看板だから、それなりの規模で祝ってあげたい」と明かした。丸藤デビューの日である(1998年)8月28日前後で会場の選定作業に入っており、早ければ今月末に発表する方針だ。メモリアル興行は通常、縁のある選手との記念試合になるが、同会長によるとタイトル戦の可能性もある。

 拳王も「タイトル戦でやらないきゃいけない相手。俺がベルトを持ってるから向こうから(挑戦を)言ってくるだろうと思ってる。逆に言ってこなかったら、俺から言ってやる」と丸藤の強行指名の可能性を示唆した。

 V2戦では2月2日後楽園大会で宮本裕向(35)の挑戦を受けることが決定。「俺が面白くしてやる。目を離すなよ」と豪語した蹴殺王者が2018年の方舟マットをけん引する。