ノアのGHCヘビー級選手権(22日、東京・後楽園ホール)は拳王(32)が王者エディ・エドワーズ(33)を撃破し、同王座を初戴冠。みちのくプロレス時代の師匠である新崎人生(51)からは、期待のエールが送られた。

 ついにノアの頂点に立った愛弟子について、新崎は「自分としてはちょっと遅かったかなと。もっと早くそういう時期が来るんじゃないかと思っていましたから。とにかくまずは一段、上がれましたね」と目を細めた。

 拳王がプロレスラーになったのは、同じ徳島出身の新崎に憧れたことだった。だが日本拳法で活躍した明治大在籍時、みちプロ入団を希望した拳王に「新日本や全日本、ノアを紹介してやるからそっちに行った方がいい」と勧めた。「天下を取ってもいい逸材」と感じ取ったからだった。それでも拳王は意志を貫き2008年3月にみちプロのリングでデビュー。11年7月からノアに参戦すると、15年3月に入団した。2人で話し合い「外様でゲスト扱いされるより、ノアの一員として支える方がいい」という結論に達したからだ。

 今後については「ベルトを取って終わりじゃないし、それほど重要だとは思ってない。次の段階で言えば客を呼べるか。スーパースターになって、ゲストでいいのでみちのくプロレスに帰ってきてくれれば(ノアに)出したかいがあるんじゃないかな」とさらなる活躍に期待をかけた。