【ノア】杉浦貴10・28復帰 引退危機乗り越えた4か月間の険しい道のり

2017年10月19日 16時30分

復帰を発表した杉浦(右)

 一時は引退も考えた――。プロレス団体のノアは18日、心房細動治療のため欠場していた元GHCヘビー級王者の杉浦貴(47)が28日の東京・後楽園ホール大会から復帰すると発表した。

 杉浦は不整脈を患い6月から欠場。7月14日にカテーテル手術を受けた。同下旬に退院後はすぐにトレーニングを再開。今月14日に定期検診を受けた結果「ホルダーを着用して24時間心電図をチェック、造影剤を入れてのMRIなどの検査を受けました。異常なしで不整脈も治まっていました。今後は投薬の必要もないとのことで、試合の許可が(医師から)出ました」(杉浦)との結論に至った。

 約4か月ぶりの復帰戦。順調な回復に見えるが、道のりは険しかった。手術から1か月後の8月下旬、定期検診を受けると、医師から「また不整脈が出ている。もう一度、手術しなければならない可能性もある」と告げられた。もともと練習熱心な男。復帰を急ぐあまり、術後の肉体に過度の負荷を与えていたのだ。

「さすがに目の前が真っ暗になった。体を動かさずにもう一度、入院生活に耐えられるかといえば自信がなかった。しかも手術してたった1か月でしょ。将来のことを考えても、ここで(レスラー生活を)諦めたほうがいいのかとも思った…」

 しかも9月にはかつてのタッグパートナー、“帝王”こと高山善廣(51)が「頸髄完全損傷」の重傷だったことが明らかになり、世間的にも大きな衝撃を与えた。心臓に毛が生えている杉浦でも、真剣に将来のことを考えざるを得なくなったのだろう。その後は検査の数値を見ながら、練習の量を増減させた。慎重なコンディション調整の結果、ようやく医師から復帰へのGOサインが出た。2010年から血圧の投薬治療を続けていただけに、薬を飲まなくてもいいという安心感は何物にも代えがたい。

「少しずつエンジンをかけていく」と杉浦。頼れる男が帰ってきた。