ノアの〝元野獣〟こと藤田和之(51)が21日、大田区総合体育館大会で異例の第1試合に出場。貫禄のギブアップ勝利を収めた。

 GHCヘビー級王座を保持していた藤田は4月30日の両国大会で潮崎豪との防衛戦が決まっていたが、直前に新型コロナウイルスに感染。同大会を欠場し、無念の王座返上となった。

 本大会の会見ではこの一件を謝罪し、一から出直すことを宣言。有言実行とばかりに大会当日は、朝から新人たちと肩を並べて会場の設営を行った。

 この日は、岡田欣也とシングルで対戦。試合冒頭、岡田にドロップキックを受け、さらに連続の蹴り技を食らうも元野獣はどっしりと構え余裕の表情を浮かべる。

 しかし試合後半、岡田からチョップの連打を受けると突如〝野獣スイッチ〟がオンに…。平手打ちを浴びせ、頭を蹴るなど暴れ放題で痛めつけると、最後は逆片エビ固めで岡田を捕らえギブアップ勝ちを収めた。

 試合後は再び野獣スイッチをオフにして「今の自分に点数はつけようがないです。目標とかそういうのはアレじゃないんで」と謙遜。対戦相手の岡田については「こういう機会じゃないと若い選手と戦う機会もないので。もっと元気が欲しいですね。普段上の人とやると気を使うんでしょうね。別に俺なんか全然気を使わなくていいんだけど。もっともっと打ってきても全然OKですから」と後輩にアドバイスまで送った。

 果たして、どの藤田が本当の藤田なのだろうか。