復帰を決めた理由は…。左股関節唇損傷で長期欠場中の〝プロレスリングマスター〟こと武藤敬司(59)が復帰を決断した。

 武藤はノア30日の両国大会で、動画配信サービス「レッスルユニバース」での解説を行った。この席で5月21日の東京・大田区総合体育館大会でリングに上がることを、独断で宣言。これを了承した団体は、同大会での武藤、小島聡、丸藤正道組VS潮崎豪、清宮海斗、田中将斗組のカードを発表した。

 大会後「試合を見てて、思わず復帰するって断言しちまったよ」と話した武藤は、さらなる取材に「試合を見て決めた。歳をとっても、試合を見ればプロレスラーの血が騒ぐんだよ」と心境を告白した。

 特に潮崎豪が清宮海斗を下したメインのGHCヘビー級王座決定戦には、心を揺さぶられるものがあったようで「清宮も潮崎も、俺と戦っていた時より上達しているような気がしてさ。俺もレスラーである以上、負けてらんねえと思っちまった」。衰えを知らぬ負けず嫌いが復帰の背中を押したわけだ。

 負傷箇所については「完治はないんですよ。でも、その中でもだいぶ休ませてもらって、痛みとかが軽減している。あとは俺のキャリアと経験で何とかなるんじゃないか」。注目される復帰戦での戦いぶりには「その都度、出していくよ。どうなるかなんて、動き出さなきゃわかんねえ」と〝天才〟らしくけむに巻いた。

 還暦を迎える今年の目標として、ベルト戴冠を公言している武藤。注目の復帰戦では、どんなアクションを見せるのか――。