狙いは何なのか。ノアのGHCヘビー級王者・藤田和之(51)が、またも周囲を困惑させた。

 2月の王座奪取&ノア入団を機に人間宣言を放った元野獣は、礼儀正しい振る舞いを続けている。29日には突如、埼玉県内のノア道場に姿を見せた。千葉の外房から遠路はるばる姿を見せるのは異例なこと。ざわつく稲村愛輝や宮脇純太らに穏やかな笑顔を見せると「アイム・ノア。これ、皆さんで召し上がってください」と約20キロの牛肉と50個のいちご大福を差し入れ、風のように去った。

 滞在時間はわずか3分で、見送った若手選手たちがあぜんとする姿が印象的だった。謎の行動の目的は何なのか。盟友の〝悪魔仮面〟ケンドー・カシンは「すばらしいじゃないですか。いちご大福は、皇室にも献上されている超高級品です。こんな高級なものを若手に食べてほしいという心持ち! 俺だったらコンビニので十分。もう名実ともにノアのトップですね」と絶賛した。

 さらに「普通ならサイバーファイト社長の高木三四郎に付け届けをするじゃないですか。でも、それは無駄だって分かってるんでしょう。藤田君はノアを乗っ取ろうとしてるのかもしれない。福岡でもスタッフを2人誘って食事をごちそうしていましたから。若手やスタッフを懐柔して侵略していくんでしょう。ロシアと違って平和的ですよね」と指摘した。

 この紳士的な態度には深謀遠慮があるのか。謎は深まるばかりだ。