完全復活の日は…。ノア・27日の後楽園ホール大会で、潮崎豪(40)が杉浦貴との一騎打ちに臨み、無念の失神KO負けを喫した。

 潮崎は昨年3月に右肩手術を受けて約9か月間戦線を離脱。12月に復帰し、今年元日に中嶋勝彦のGHCヘビー級王座に挑戦し敗れた。

 その状況で再起を目指し「GHCへの道」として後楽園ホール4大会でシングル4連戦を自ら志願し、実現。その初戦となるこの日は杉浦軍のボス・杉浦貴とメインで激突した。

 試合はともに譲らぬ熱戦になった。何発も強烈なチョップを叩き込み、会場に破裂音を響かせてため息をつかせたが、杉浦からも容赦なく応戦される。終盤はラリアートとエルボーが交錯したが、徐々に杉浦のペース。最後はラリアートで走り込んだところを飛び付かれ、この日2度目のフロントネックロックにつかまる。なんとか立ち上がって脱出を試みるが、かえって絞めが深くなることになりそのまま倒れて動きが止まると失神が確認されレフェリーストップが告げられた。

 無念の潮崎は試合後、ノーコメント。杉浦からは「感慨とかはなく、ただ組まれたシングル。それに勝っただけ。完全復活には遠い? いやいや、俺が勝ったのに、あいつが万全じゃないっていうなら、それはそれで…。リングに上がったらそんなこと言っていられないでしょ。万全の潮崎に俺は勝ったんだよ。今のところは何もない。潮崎に勝っただけ」と厳しい言葉が送られたが、復調の道は遠いのか。