ノアのGHCヘビー級王者・中嶋勝彦(33)が、生まれ故郷での天敵撃破を誓った。

 田中将斗(48)とのV1戦(30日、福岡国際センター)に向け「恐怖と緊張感を味わっています」と珍しく警戒心をあらわにする。若手時代からシングルで勝利したことがなく、優勝を果たした9月の「N―1 VICTORY」公式戦でも敗北。相性は悪いままで「大きな壁だったよね。だからその緊張感や空気感は怖い」と語る。

 また、決戦の地である福岡・博多にも苦手意識がある。通常なら地の利があるはずの地元決戦だが、GHC王座に挑戦した2014年7月の博多大会で当時の王者・丸藤正道に敗れたことがいまだに尾を引いているようで「あんまりいいイメージがないな。勝率が低いんだよ」と苦笑いする。

 確かに難敵&難所と条件は悪い。だが、ここを突破することで日頃から強調する「時代を動かす」を証明できるという。「ここで勝ってやっと始まるんだ、俺の中で。ただ、何より大事なのは、過去どうこうより、今年N―1で唯一負けてるってことだよ。これから(時代を)つくっていく部分で、そこは外せない」。過去の借りも9月の負けもまとめて清算し「中嶋時代」の礎を築く。