ノア1日の広島サンプラザ大会で、GHCヘビー級王者の丸藤正道(41)が桜庭和志(52)の挑戦を退け2度目の防衛に成功した。

 変幻自在の関節技に苦戦を強いられた丸藤は、ラッシュガードを脱ぎ捨てた桜庭に逆水平チョップを見舞っていったが、逆にモンゴリアンチョップの反撃を許す。パーフェクトキーロックも三角絞めで切り返され窮地に陥った。

 それでも丸藤は桜庭を抱え上げ、師匠の三沢光晴さんが亡くなった広島の地でエメラルドフロウジョンを発射し形勢逆転。さらに三沢さんをほうふつとさせるローリングエルボーから虎王をたたき込むと、最後は虎王・零で3カウントを奪ってみせた。

「桜庭和志の知らないプロレスを出そうと思って、やっぱり広島ということで。すみません、三沢さん、少し借りました。そのおかげで勝てましたよ」と天を見つめた丸藤は、次期防衛戦の相手に「N―1 VICTORY2021」(9月12日、後楽園で開幕)の優勝者を指名。自身はリーグ戦不参加を表明した。「文句があるなら勝ち上がってくればいいじゃないか。偉そうだろ? 偉そうに言うけど、これでも一応チャンピオンなんだ」と、挑発的な言い回しで全方位に宣戦布告した。

 これを受けノアは10月10日エディオンアリーナ大阪大会で丸藤がN―1優勝者と3度目の防衛戦を行うことを正式決定した。