ノアのGHCナショナル王者・拳王(35)が、V3戦(12月6日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で迎え撃つ桜庭和志(51)を“覚醒”させる。格闘技界のビッグネームとの防衛戦はメリットが大きい一方で、現在の挑戦者には不満を抱く。だからこそ「全盛期のPRIDEのリングに上がっていた、あの緊張感ある戦いをする桜庭和志に戻してやろうと考えてる」と豪語した。

 印象に強く残るのは高校時代の2000年5月に見た、ホイス・グレイシーを90分の死闘の末に撃破した姿だ。「あんな緊迫した戦いを90分も持続させた男が、今では15分のプロレスの試合でも緊張感が感じられないってどういうことだ?」。戦いたいのは「MMAレジェンド」の桜庭だ。そこで「UWFルールくらいの緊張感があってもいいし、なんなら1R15分、無制限Rのレフェリーストップなしでもいい」と特別ルールの提案も辞さないという。

「楽しそうにやってるのはいいけど、それだけじゃないだろ。一撃で終わるくらいの気持ちを持ってやりたい」。リスク承知で相手の土俵に足を踏み入れる。