新たな2冠取りへ一直線だ。ノアのGHCヘビー級王者・潮﨑豪(38)が“絶対王者化”に突き進む覚悟を示した。

 10日の横浜大会ではGHCナショナル王者・拳王(35)と60分フルタイムドローの末、4度目の防衛に成功。一夜明け会見では「ドローという結果になってしまったが、あの戦いができてよかった」と振り返った上で「GHCヘビー、GHCナショナルそれぞれの戦いを繰り広げることがノアにとってはいいと思う」と話し、ダブルタイトル戦に関してはしばらく封印する考えを示した。

 だが、すでにもう一つの2冠戦が控えている。30日のカルッツかわさき大会では中嶋勝彦(32)との「AXIZ」でGHCタッグ王者決定戦に臨む。同王座は王者のイホ・デ・ドクトル・ワグナーjr.、レネ・デュプリ組が新型コロナウイルス禍で来日が難しくなったため返上。決定戦の相手は「杉浦軍」の杉浦貴(50)、桜庭和志(51)組という難敵となった。

 潮﨑が目指す40代での“絶対王者”襲名には、杉浦の持つGHCヘビー級王座の最多防衛記録V14の更新は必須。その杉浦組を撃破しての2冠王となれば、この上ない自信になるだろう。「どんな相手だろうと『AXIZ』の思いは変わらない」と静かに語る潮﨑が今後も「アイ・アム・ノア」を体現する。